国内上場アルトコインも人気「機関投資家が保有する仮想通貨」の調査結果報告

機関投資家の仮想通貨投資に関する調査結果

ここ最近では、ビットコイン現物ETFやイーサリアム現物ETFなどの登場によって、仮想通貨に投資する機関投資家が増えてきていますが、米国やEMEA地域(ヨーロッパ、中東、アフリカ)の機関投資家はBTC・ETH以外のアルトコインも保有していると伝えられています。

大手会計事務所のErnst & Young(EY)が2024年5月に公開した「2024年に機関投資家はデジタル資産に同アプローチする予定か」というレポートの中では、米国やEMEA地域の機関投資家を対象とした仮想通貨投資に関する調査報告がなされています。

37%が現物投資、ETFなどにシフトする傾向も

このレポートによると、米国やEMEA地域の機関投資家の37%は2024年5月時点で現物仮想通貨に投資しているとのことで、投資先は現物仮想通貨からデジタル資産ファンドへとシフトしつつあるとも報告されています。

具体的には、2023年の調査時点では回答者の51%が「2〜3年以内に現物暗号資産に投資する予定」と示唆したのに対して、2024年の調査ではこの数字が32%にまで減少、その代わりに「2〜3年以内に仮想通貨投資信託やETFに投資する予定」と回答した機関投資家の数は2023年の38%から51%に増加したと報告されています。

人気の仮想通貨トップ2は「BTC・ETH」

機関投資家の投資先として人気が高い仮想通貨はやはりビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)の2銘柄であるようで、「自社が保有する仮想通貨全てを選択する」という内容のアンケート調査では、BTC・ETHが圧倒的な割合を誇っていたことが報告されています。

しかし、2023年に比べるとETHを保有する機関投資家はやや減少しているようで、ビットコインは2023年に94%・2024年に98%が保有、イーサリアムは2023年に88%・2024年に78%が保有していると伝えられています。

SOL・XRP・BNB・ADAなども人気

機関投資家に人気の仮想通貨はBTC・ETHであるものの、現物仮想通貨を保有している119社のうち68社(57%)はBTC・ETH以外の仮想通貨も保有していると報告されています。

特に人気のアルトコインは以下の7銘柄で、ソラナ(SOL)に関しては24%が保有していると伝えられています。

「どの仮想通貨を保有しているか」に関する調査結果(画像:EYレポートから)「どの仮想通貨を保有しているか」に関する調査結果(画像:EYレポートから)

人気のステーブルコインは「USDC」

「機関投資家が使用しているステーブルコイン」に関するアンケート結果では、USDコイン(USDC)が特に人気であることが判明しています。

USDCに次いで人気のステーブルコインは、Tether社が展開する「USDT」と、PayPalが展開する「PYUSD」で、その後には「USDD、TUSD、FDUSD、DAI、USDP、FRAX」などが続いています。

「どのステーブルコインを使用しているか」に関する調査結果(画像:EYレポートから)「どのステーブルコインを使用しているか」に関する調査結果(画像:EYレポートから)

機関投資家もアルトコインの成長に期待?

ビットコインとイーサリアム以外の仮想通貨は「米SECの基準で有価証券に分類される可能性がある」などの懸念を抱えていますが、機関投資家はそのような懸念がある中でも「SOL・XRP・BNB・ADA・TRX・AVAX・stETH」などのさらなる成長に期待を示しているように見えます。

これらの仮想通貨は現在も採用が進んでいる代表的なアルトコインであるため、今回の調査結果は個人投資家が投資先を検討する際の判断材料の1つとして役立てられると考えられます。

また「機関投資家に最も使用されているステーブルコインがUSDCである」という調査結果も、仮想通貨取引所で基軸通貨として使用するステーブルコインを選ぶ際の基準の1つとして活用できるでしょう。

アルトコイン市場では価格低迷が続いているため、一部では今後を不安視する意見も出ていますが、著名なアナリストやトレーダーからは「今後のアルトコイン価格高騰」を予想する意見も出ているため、今後は各種アルトコインの値動きなどにも注目です。

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Souce:Ernst & Young報告書
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Freepikのライセンス許諾により使用

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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