高校教育に「イーサリアムとブロックチェーン」アルゼンチンで初の試み

アルゼンチンの首都ブエノスアイレス市が、教育界に新たな一石を投じました。2024年8月19日、アルゼンチン・ブエノスアイレス市が高校の正規カリキュラムにイーサリアム(ETH)ブロックチェーン技術を取り入れることが発表されました。これはラテンアメリカでは初めての試みとなります。

この画期的な取り組みは、ETH Kipu Foundationとブエノスアイレス市教育省が手を組んで実現しました。狙いは明確です。若い世代にブロックチェーン技術の基礎を教え、将来の選択肢を広げることにあります。

ブエノスアイレス市はこれまでも仮想通貨に対して前向きな姿勢を見せてきました。2023年までに市がイーサリアムのノードを運用すると宣言したのも、その表れでしょう。今回の教育改革は、そうした流れをさらに推し進めるものだといえます。

新カリキュラムの特徴は、座学だけでなく実践的な学びを重視している点です。高校生たちは2024年8月27日から、ブロックチェーン関連のプロジェクトでインターンシップを経験できるようになります。

さらに、18歳以上の学生500人を対象としたオンラインコースも用意されています。ここでは、イーサリアムのスマートコントラクト言語Solidityを学び、アプリケーション開発の基礎を身につけることができます。

ETH Kipu Foundationの共同創設者Paula D.氏は、この取り組みについてこう語っています。

私たちの目標は二つあります。一つは若者たちに新しいキャリアの可能性を示すこと。もう一つは、アルゼンチンを世界のブロックチェーン革命の中心地として位置づけることです。

この教育改革が実を結べば、ブエノスアイレスの高校生たちは、従来の教科に加えて最先端のテクノロジーについても学べるようになります。就職や起業を考える際、大きな強みになるはずです。

ブロックチェーン技術は、金融だけでなく、物流管理や医療記録の保管、著作権保護など、様々な分野で革新を起こす可能性を秘めています。早い段階でこの技術に触れることは、生徒たちにとって大きなアドバンテージになるでしょう。

もちろん、課題もあります。教師陣のスキルアップや、適切な教材の開発は急務です。また、日進月歩のこの分野で、カリキュラムを常に最新の状態に保つのは容易ではありません。

しかし、これらの壁を乗り越えれば、アルゼンチンは技術教育の分野で世界をリードする国の一つになれるかもしれません。他の国々も、この先進的な取り組みに刺激を受け、同様のプログラムの導入を検討するかもしれません。

ブロックチェーン技術と仮想通貨は、私たちの社会に大きな変革をもたらす可能性を秘めています。アルゼンチンの若者たちがこの技術を学び、理解し、さらに発展させていくことで、国全体の技術力向上につながることが期待されます。

今回の教育改革は、一国の取り組みにとどまらず、世界中の教育関係者や技術者たちの注目を集めそうです。アルゼンチンの高校生たちが、この新しいカリキュラムでどんな成果を上げるのか、今後の展開が楽しみになります。

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Souce:ETH Kipu Foundation公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Freepikのライセンス許諾により使用

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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