AIも仮想通貨ウォレットを持つ時代|米コインベースが助成金プログラム

米大手仮想通貨取引所のコインベース(Coinbase)は2024年8月17日に、仮想通貨ウォレットとAIを組み合わせたプロジェクトを支援する助成金プログラムを開始したことを発表しました。

今回の助成金プログラムでは5件に約45万円ずつ、合計で約220万円が付与されます。プロジェクトの対象となるには「コインベースのMPCウォレットを活用したAIボットの構築、2024年9月5日までの助成申請」という2点をクリアする必要があります。

助成金の条件設定については「不要な制約を作りたくないためできるだけ自由なものを設定した」と説明されています。

コインベースは助成金プログラムを開始した背景として、AIを使用した金融関連のアプリケーションを構築する上での障壁に、AIが自動決済のための銀行口座を取得できないことを挙げており、コインベースのMPCウォレットを使用することで、AIがBase上で取引が可能になると述べています。

MPCウォレットとは暗号化のプロトコルを活用して、複数の主体で秘密鍵を共有するウォレットのことです。単一の主体がウォレットを制御できないため、セキュリティが強化されます。コインベースがMPCウォレットの仕様を説明するドキュメントでは、MPCウォレットがAIにウォレットを提供する安全な手段である主張されています。

コインベースのCEOである「ブライアン・アームストロング氏」はX(Twitter)にて、OpenAIのChatGPT・AnthropicのClaudeといった大規模言語モデル(LLM)を活用することで、金融関連のタスクを自動的に遂行できると指摘しました。

大規模言語モデルは、仮想通貨のウォレットを持つべきです。AIがあなたの代わりに仕事をこなして、経済活動に参加できるようにしましょう。

すでに一部でAIとウォレットを組み合わせた事例がみられます。例えば、コインベースのエンジニアである「ユガ・コーラ氏」は、8月12日にXでAIを搭載したウォレットのデモを公開しました。

コインベースでは、強化学習(RLHF)にフィードバックを与えた人に、AIが報酬を送信するツールを構築しています。

投稿では、画像認識モデルをトレーニングするためのセッションに参加した人々が、AIから報酬を受け取るといったデモが行われています。

米仮想通貨投資企業のBitwiseは2024年6月11日に発表したレポートで、AIと仮想通貨の相乗効果によって2030年までに世界GDPが約3,000兆円増加する可能性を指摘しました。近年のAIブームによって、AIと仮想通貨を組み合わせた開発に期待が高まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=146.41円)

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Souce :Coinbase公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Freepikのライセンス許諾により使用

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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