カルダノ基盤ステーブルコイン「Djed」ローンチ以来最大のアップグレードを実施
利便性・安定性を向上させる複数のアップデート
カルダノ(Cardano/ADA)のブロックチェーンを基盤としたアルゴリズム型ステーブルコインである「Djed」の開発を主導しているCOTIは2024年8月9日に、過去最大のアップグレードを実施した「Djed 1.2」をメインネットでローンチしたことを発表しました。
Djedは、2023年1月31日にCardanoブロックチェーン上でローンチされた米ドル連動ステーブルコインであり、$SHENと呼ばれるリザーブコインを用いて400%〜800%の過剰担保を準備する「過剰担保・暗号資産担保型のアルゴリズムステーブルコイン」となっています。
今回のアップグレードは過去数ヶ月間にわたる取り組みで実現したローンチ移行最大のアップグレードであるとのことで、Djed 1.3で計画されていた機能強化を含む複数の機能改善が行われていると報告されています。
Big news for Cardano DeFi! The most significant upgrade to Djed since launch is now live
These updates take Cardano's overcollateralized stablecoin to new heights in stability, accessibility, and efficiency
Let's explore the key improvements @InputOutputHK
1/7 pic.twitter.com/nhPsdhcENE
— COTI Foundation (@COTInetwork) August 8, 2024
カルダノDeFiにおけるビッグニュース!Djedローンチ以来、最も重要なアップグレードがリリースされました
これらのアップデートによって、カルダノの過剰担保型ステーブルコインが安定性、アクセス性、効率性に面において新たな高みに到達しました。
主な改善点を見てみましょう
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今回リリースされた「Djed 1.2」の主なアップグレード内容としては以下のようなものが挙げられています。
動的な基本手数料モデルへの移行
従来のDjedプロトコルは「固定料金モデル」を採用していたが、今回のアップデートではより柔軟な「動的手数料モデル」が導入された。動的手数料モデルはDjed 1.3で導入予定だったが、開発が予定よりも早く進んだため前倒しで盛り込まれた。
新しい動的な基本手数料モデルでは、プロトコルが基本手数料を0%〜5%の範囲で調整する。ユーザーはDJED/SHENのミントやバーンを通じてプロトコルの健全性を維持できる(※手数料範囲は変更される可能性あり)。
ミント&バーンに必要な最低額の引き下げ
DJEDとSHENのミント&バーンに必要な最低額を「200 ADA」から「50 ADA」に引き下げた。これはより多くのユーザーがDjedのプロトコルに参加できるようにするための変更。
これによって、保有資産が少ない投資家も少額の資産でDjedエコシステムに参加できるようになるため、流動性の増加・安定性の強化にもつながると期待される。
ADAリザーブ増加でSHENの安定性を強化
SHENの裏付けを強化して安定性を確保するために、プロトコルのリザーブ(準備金)として保有されているADAの量を増やすアップグレードを実施。
これによって、Djedプロトコルの安定性を強化され、システム全体がより信頼性の高いものになり、ユーザーの参加促進にもつながると期待される。
運営手数料を「パーセンテージ制」に移行
運営手数料を「固定料金制」から「パーセンテージ制」に移行。パーセンテージ制は柔軟性が高い手数料モデルであり、様々な注文サイズで費用対効果の高い取引を実現し、取引が失敗する可能性を減らすことができる。
今後は「取引額に対するパーセンテージ」で運営手数料が請求されるようになり、最低限度額と最高限度額も設定される。徴収された運営手数料は「COTIの資金保管庫」に集められた後、ユーザーに報酬として分配される。
今回のアップデートでは、手数料不足を適切に処理するためのユーザーに優しい仕組みも導入しているため、取引手数料が不足していた場合でも取引はキャンセルされなくなる。また、手数料不足でキャンセルされた場合は注文ステータスの通知がユーザーのウォレットに送信される。
Plutus V2への移行
Djedでカルダノのスマートコントラクトの最新機能を活用するために「Plutus V2」に移行。(※Plutusはカルダノのスマートコントラクト機能を構築するために使用されるプログラミング言語)
Plutus V2に移行したことによって「取引サイズとコストの削減、開発プロセスの効率化」など複数の重要な改善がもたらされる。これらの企業強化によって、Djedプロトコルはよりコスト効率が高く、安全で、開発者に優しいものとなる。
今回のアップグレードの詳細は「COTIの公式発表ページ」で確認することができます。
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