ロビンフッドが米SECから強制措置の警告、暗号資産取引の提供で

ロビンフッドが米SECから「ウェルズ通知」

投資アプリ提供の米ロビンフッド・マーケッツ(Robinhood Markets)が、同社アプリ上で取引されている暗号資産(仮想通貨)をめぐり、5月4日に米SEC(証券取引委員会)から強制措置通知を受け取ったと6日発表した。

ロビンフッドによると、同社がSECから受け取ったのはいわゆる「ウェルズ通知(Wells Notice)」。これはSECが通知先企業に対し、強制措置を計画している場合に発行されるもの。ただしこの通知は、必ずしも対象者の不正行為への関与を意味するものではない。

ロビンフッドの法務・コンプライアンス・企業担当最高責任者であるダン・ギャラガー(Dan Gallagher)氏は、「当社のプラットフォームに掲載されている資産は有価証券ではないと強く信じており、ロビンフッド・クリプトに対する訴訟がどれほど弱いかを明らかにするためにSECと連携することを楽しみにしている」と述べた。

SECはデジタル通貨業界に対して厳しい姿勢をとっており、ほとんどの暗号資産、トークンは証券であり、登録規則の対象であると主張している。その一方で暗号資産関連会社は、SECの姿勢に行き過ぎだと非難している。規制当局は、今回の強制措置の通知についてコメントを控えた。

ロビンフッドのCEOであるヴラド・テネフ(Vlad Tenev)氏はXへの投稿で、「必要に応じて、われわれはリソースを使ってこの問題を法廷で争うつもりだ」と述べた。

世界最大の上場暗号通貨取引所であるCoinbaseも以前、暗号資産は株式や債券とは異なり、証券の定義に当てはまらないと主張してきた。SECはCoinbaseと法廷闘争を繰り広げている。

世界最大の上場仮想通貨取引所であるコインベース(Coinbase)も以前、暗号資産は株や債券とは異なり、有価証券の定義を満たしていないと主張していた。 SECはコインベースに対して法廷闘争を行っている。

ロビンフッド提供の「ロビンフッド・クリプト(Robinhood Crypto)」を使用すると、顧客はカストディ(保管)プラットフォームとの間で暗号資産の入出金を行うことができ、また、最低価格に基づいて顧客の注文を流動性プロバイダーにルーティングできる。 同社は2年近くにわたってSECへの登録を試みてきた。

昨年、同社は暗号資産のソラナ(SOL)、カルダノ(ADA)、ポリゴン(MATIC)をアプリの対応銘柄から削除している。

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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Robinhood Crypto gets Wells notice from US SEC
(Reporting by Mehnaz Yasmin in Bengaluru; Additional reporting by Arasu Kannagi Basil; Editing by Shounak Dasgupta and Krishna Chandra Eluri)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
images:Reuters

参照元:ニュース – あたらしい経済

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