半代替可能トークン規格「ERC404」登場、価格が急騰後に大きく急落

ERC404トークンの価格が下落中

半代替性トークンプロジェクトの「パンドラ(Pandora)」を筆頭に注目を集めているイーサリアム(Ethereum)の新しいトークン規格「ERC-404」に関連する暗号資産が、登場後に価格が急騰したものの、直近数日で大きな下落を見せている。

「ERC-404」は、「ERC-20」のような代替可能なトークン(FT)とNFT(非代替性トークン)を融合したトークン規格。一定以上のFTを保有することで自動的にウォレットにNFTが生成(ミント)され、一定量を下回ると自動的にNFTが焼却(バーン)されるという仕組みを持つ。

これによりNFTを分割してFTとして取り扱うことが実質的に可能となる。そのためFTとしてDEX(分散型取引所)などで取引が可能となることで、買い手がいないと売却できないNFTの流動性についての問題が解決できる。さらに同銘柄のFTを一定量集めてミントされた各NFTについては、それぞれに価格差がなくなるメリットもある(例:100FTで1NFTがミントされるとすると、1FT価格×100=NFTの価格になる)。

「ERC-404」トークンは発表後すぐに注目され、いくつかのプロジェクトで採用され、市場は大きな盛り上がりを見せた。2月9日には「ERC-404」トークンを採用したプロジェクト「パンドラ(Pandora)」のトークンPandora(PANDORA)が、時価総額でおよそ3億2400万ドル(約485億円)を記録した。しかし執筆時点(2/13 16:30)ではおよそ1億6100万(約241億円)ドルにまで下落している。

なお現在「ERC-404」はイーサリアムのコミュニティにより正式な監査がなされておらず、公式には認められていない。そのため現在多くのNFTマーケットプレイスやNFTプラットフォームではサポートされていない。今後開発チームは公式の承認に向けて開発を進めるとのことだ。

ちなみに同規格と同じアイデアのトークン規格が、他の開発グループによっても開発されている。

NFTのクリエイターやコレクター向けのブロックチェーン「フレイム(Frame)」の貢献者やNFTプロジェクト「モカバース(Mocaverse)」のアドバイザーとして知られるCygaar氏が、この類似の規格の開発に関わっているという。

同氏によるとこの規格は「ディビジブルNFT(Divisible NFT)」と呼ばれ、短縮した形は「DN-404」になる予定とのことだ。また同氏はXにて「DN404(分割可能なNFT)」のコードを準備するため、週末は正真正銘、24時間体制で作業していた」と語っている。

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images:iStocks/Yevhenii-Podshyvalov

参照元:ニュース – あたらしい経済

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