【Vtuber×音楽NFT】Vtuberれれい氏の音楽NFT作品『Flash Out』が大ヒット!ジャケットイラストを担当したしまエナガ氏に独占インタビュー
2023年7月、Vtuberれれい氏の音楽NFT作品『Flash Out』が、音楽NFTプラットフォームのSound Desertよりリリースされました。本作品はオンラインで受注販売が行われ、大反響となりました。
累計331枚が発行されており、Sound Desert内でもかなり注目を浴びています。
販売ページ(受注終了):https://rereishop.booth.pm/items/4915293
今回は、『Flash Out』のジャケットイラストを担当したイラストレーターのしまエナガ氏に単独インタビューを行い、ジャケットイラストの制作の裏側を語っていただきました。
本記事初解禁の未公開ラフ画像もありますので、お楽しみに!
イラストレーター「しまエナガ」とは
株式会社コナミデジタルエンタテインメントでアートディレクションを担当。
独立後、NFTアーティストとして活動を開始。
2021年よりFoundationにて日本神話をテーマにしたNFTアートを展開し、NFTプロジェクト「Kabuki-Tokyo」「徳島県吉野川市観光協会Kittamu」のキャラクターデザイナーを務める。
他にも、株式会社KADOKAWA書籍『ゲーム世界に転生した俺が〇〇になるまで』の表紙・挿絵を担当。
しまエナガ公式HP「アトリエしまエナガ」:https://ateliershimaenaga.com/
しまエナガ公式X:https://twitter.com/enaga392
『Flash Out』ジャケットイラスト制作の裏側
オファーを受けたときの気持ちを教えてください
オファーをいただいた際は、実はれれいさんを存じ上げておりませんでした。
お話をいただいてから、初めてゲーム実況見たり、ご本人のお話を聞いたりして、どんな方なのかを知っていきました。
あとは、Vtuberという今流行りのコンテンツを作る方と、NFTという文化をブレンドしようというのはすごい活動だと思うので、そこに関われることが嬉しいなと思いました。
イラストが公開されてからの反響はいかがですか?
れれいさんから投稿されたものや、私が「このイラスト描きました!」と投稿したものに対してコメントをくださる方もいました。「今回のイラスト、本当に良いです!」みたいな肯定的なコメントを送ってくださる方が多くて、方向性がズレた作品って感じじゃなかったから安心しましたね。
デザインのコンセプト、こだわりについて教えてください
私のブログでも書いた「鏡に見えて実は正確に鏡写しではない」みたいな世界観もそうですし、あとは「どちらも本当のれれいさんだ」というところですね。実像と鏡像ではなくて、どっちも本当の姿である(=二面性)という意図があったりします。
しまエナが氏のブログはこちら▼
https://ateliershimaenaga.com/blog/vtuber-rerei
全体的には暗めのトーンで描きつつも、おしゃれさもあるデザインにするために、トップライトというか、上からバーンって光を当てて、その光を中心に挟んで2人が向かい合う構図にするとすごい怪しい感じが出せるというか。舞台に1人で立ち、スポットライトが当たっているみたいなシチュエーションになるので、一般的な自然光などにはない異質な感じが表現できるんです。
奥側のれれいさんは思いっきり光を受けるし、手前側のれれいさんは逆光気味になって、本心が見えない怪しい雰囲気が出せたりもするみたいな。そういった照明の演出みたいなものも狙っていますね。
衣装が黄色くて明るいせいでダークな雰囲気を出しにくいなど、何か苦労ってありましたか?
着ている服の面積はだいぶ黄色が多かったので、確かにあったかもしれないですね。最初は手前のれれいさんがフードを被っていたんですけども、そうすると手前のれれいさんがほとんどフードに覆われてしまうので、奥側をフードにしました。
フードを被らないことでれれいさんの紫色の髪の毛もたくさん見えますし、印象的に紫の割合が多くなったりもするので、それによって黄色の面積とバランスをとって、紫のダークな印象を強めるみたいな効果をしてみたりはしてましたね。
イラストについて、れれいさんからのリクエストはありましたか?
れれいさんからは、最初に「鏡合わせでちょっとダークなテイストにしてほしい」というご要望がありました。
ご本人のお話の中で、第五人格やドレハン(Dread Hunger)などの「正体がわからない、どういう裏を持っているかわからないようなゲームをすることが多い」ということを仰っていまして。正義のヒーローというよりはちょっとダークな感じが含まれていると嬉しい、みたいなお話だったので、二面性があるみたいな雰囲気を出してみようという方向性になって、それを表すのに、鏡写しの世界はちょっと悪い顔してるみたいなデザインにまとまりました。
れれいさんご本人のイメージを尊重するのはもちろん、ファンの方にも喜んでいただけるようなデザインが一番いいと思うので、リクエストや普段の雰囲気をなるべく詳細にお伺いして作っていった、という感じですね。勝手に想像で作って、れれいさんから「いやそうじゃないんだよな….」と言われたら残念ですし、ファンの方がそれ見たらショックだと思うので。
第五人格(配信でプレイするゲーム)でれれいさんが使う、写真家-ジョゼフ-というキャラクターは、写真世界というもう一つの世界を作り、その中に「鏡像」を生み出します。イラストの鏡合わせには、そんな狙いもあるのでしょうか(笑)。
そうですね。
実は打ち合わせで、れれいさんご本人からも、ジョセフの写真世界の話とかも伺っていたんです。なので、イラストの一部を白黒にするのもいいかな?みたいな案もあったんですけど、ジョセフそのものになっちゃってもな・・・みたいな(笑)。パロディーみたいに入れ込んでみてもいいけど、やはり主役はれれいさんなので、その辺はちょっと相談はしつつ、今のカラフルな感じになりました。
タイムラプス動画
もし2nd楽曲のジャケットイラストのオファーがあったら、どんなテイストで描いてみたいですか?
もちろんご本人がどうされたいかっていうお考えは重要ですけど、作るとしたら1作目とはまた違う見た目の新しいイメージというか、今回は鏡合わせのちょっとファンタジーで現実にはないようなコンセプトでしたけど、むしろなんか配信の一場面みたいなゆるい感じのイラストも全然いいなって思います!
先日新しい衣装が解禁されましたが、そちらなどはいかがでしょうか
その衣装を着せる方がファンの方が喜ぶかもしれませんね!「一作目の方が良かった」みたいなのはやっぱり悲しいですからね。似た見た目にしちゃうと良くも悪くも比べる対象にはなりやすいので、それを避けるためにも、衣装が違うとか、設定が違うとか、ベースカラーが違うとか、そういった変化を持たせると思います。
一作目に倣って似たようなテイストにすると、お客さんにとってサプライズ感はないし楽しめないと思うので、新鮮なれれいさんを目指して描きたいです!
参照元:NFT Media