AppleのApp Storeに「Trezorの偽アプリ」公開か|公式ストアでも要注意
偽アプリ「Trezor Wallet Suite」に要注意
Apple社が提供しているアプリストア「App Store」に暗号資産ハードウェアウォレット「Trezor(トレザー)」の偽アプリが公開されていたことが明らかになりました。
Trezor(トレザー)は複数の暗号資産をまとめて安全に管理することができる人気のハードウェアウォレットであり、ポートフォリオ管理・匿名送金・P2P取引などといった様々な機能を備えたデスクトップアプリ「Trezor Suite」なども提供されています。
Trezorの詳細はこちら
iOS・Android端末向けには「Trezor Suite Lite」と呼ばれるアプリが提供されていましたが、今回見つかった偽アプリ「Trezor Wallet Suite」という名称で、この偽アプリは数週間に渡ってApp Storeに掲載されていたとも報告されています。
「Trezor Wallet Suite」は、ウォレットを復元するための重要情報となるシードフレーズ(リカバリーフレーズ)を盗み取る偽アプリだと報告されています。もしもシードフレーズが盗まれてしまった場合には、ウォレットが乗っ取られ、自分の資産が盗まれてしまう可能性があるため十分注意が必要です。
Security Alert
The first search result for "Trezor" in the Apple @AppStore is a malicious application that will request your seed phrase, allowing its operators to steal all of your crypto.
The name of the malicious application is "Trezor Wallet Suite." You can verify… pic.twitter.com/vWsXTHpkYK
— Rafael Yakobi (@Deliver8tor) June 19, 2023
セキュリティ警告
AppleのApp Storeで「Trezor」と検索した際に最初に表示される検索結果には、シードフレーズを要求して暗号資産を盗もうとする悪意のあるアプリケーションが表示されます。
この悪意のあるアプリケーションの名前は「Trezor Wallet Suite」です。ご自身で確認することができます。
このアプリは数週間間に渡って公開されていますが。被害者の総数は不明ですが、数百人または数千人に上る可能性があります。
仮想通貨を適切かつ安全に使用するためには細心の注意が必要です。
Trezorを使用している知人がいれば、彼らにこの情報を共有してください。
新たな偽アプリにも要注意
実際にApp Storeで「Trezor Wallet Suite」と検索したところ、該当するアプリは見つからなかったため、現在は同アプリがストアから削除されている可能性がありますが、今後も名前を変えた偽アプリがストアに登場する可能性もあるため、アプリをダウンロードする際には注意が必要です。
Apple社の「App Store」は掲載審査が厳しいことなどから『比較的安全性が高い』とも言われていますが、今年2月には「複数の仮想通貨詐欺アプリがApp StoreとGoogle Play Storeで公開されていた」ということも報告されていたため、公式アプリストアでアプリをダウンロードする際にも注意するようにしましょう。
なお、Trezorは公式サイトに各種アプリのダウンロードリンクを掲載しているため、Trezor関連のアプリをダウンロードする場合にはこのページのリンクからダウンロードすることによって偽アプリに騙される可能性を下げることができると考えられます。
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