【NFT×ボードゲーム】CryptoHunter(クリプトハンター)の魅力や開発秘話をファウンダーSAKAIさんにインタビュー
CryptoHunter(クリプトハンター)とは、ゲーム性を兼ねそなえたオリジナルIPのNFTコレクションです。
元来PFP(SNS等のアイコンに使用する画像)としてのコレクションでしたが、IPに込められたクリエイティブやコンセプトを活かす形で、オリジナルボードゲームとして拡張。
すでにCryptoHunterを購入しているコレクターはもちろん、NFTに触れたことのない層にもアミューズメントの提供を目指します。
今回は、CryptoHunterのファウンダーであり、制作の全てを担うクリエイターSAKAIさん(@sakai_web)にインタビューをおこないました。
「CryptoHunterってどんなコレクションなの?」
「CryptoHunterのゲームについて教えて!」
「CryptoHunterはどこで遊べるの?」
などの疑問にお答えいただき、CryptoHunterの魅力をお伝えしていきます。
ゲーム好き、NFT好きの方はぜひ最後までご覧ください。
ファウンダー、プロフィール
株式会社クリエイサイエン 代表取締役
SAKAI(サカイ)
薬学で大学院を卒業後、6年間研究職および医療コンサルを務める。
2017年に独立し、フリーランスのWebデザイナーとして活動を開始。
2019年12月、Web制作会社『株式会社クリエイサイエン』を設立する。中小企業向けにWeb2事業を提供。
2022年5月、自身のオリジナルNFTコレクション『CryptoHunter』をリリース。
会社HP:https://creascien.jp/
CryptoHunter公式HP:https://cryptohunter.jp/
Twitter:https://twitter.com/sakai_web
Discord:https://discord.gg/MvyAtxVT9d
CryptoHunterとは?
Q.CryptoHunterとは、どんなNFTコレクションなのでしょうか?
SAKAIさん:CryptoHunterは、PFPと1枚絵の特徴を取り入れたNFTコレクションです。
メインとなるハンターと、パートナーである動物がコンビを組み、それぞれ異なる武器やエフェクトを備えたオリジナリティある構成を特徴としています。
彼らの背景には、敵と戦ったりミッションをこなしているといった世界観を持たせています。
わたし自身、元々ゲームが好きだった事もあり、キャラクターごとの戦い方やパートナー(動物)・武器の選定・属性・スキルといった性質を考察し、IPに反映させました。
当初、NFTコレクションのみ運営している段階では「ゲームを作ろう」という発想は持っていませんでした。
しかし、あらかじめゲーム的要素をキャラクターに仕込んでいたことにより、『ゲーム化』というアイディアを実現しやすい土台が出来ていたと思います。
Q.CryptoHunterの魅力を教えてください
SAKAIさん:CryptoHunterの魅力はつぎの3つです。
1.唯一無二の世界観がある
2.独自コントラクトで制作している
3.CryptoHunterホルダーは、ボードゲーム内のキャラクターを設計する権限を持てる
前述した通りCryptoHunterは1点ずつオリジナルで描かれたNFTコレクションですが、アート的要素よりも、キャラクターとしての特徴を強く押し出しています。
例えば「このキャラは接近戦が強くて体力が多そう」だとか、「遠距離攻撃を得意とし、素早く動ける」といったキャラクターごとの特徴が、一目で感じられるデザイン性を持っています。
加えて、CryptoHunterでは独自コントラクトを採用しました。
1枚絵のコレクションでありながら、ジェネラティブNFTでよく用いられる『ミント後に時間をあけてリビールする』という機能を取り入れています。
CryptoHunterでは、この機能を活かして『CryptoHunter Ordermede Ticket』を実装しました。
CryptoHunter Ordermede Ticketとは、制作前のキャラクターを販売する企画です。
チケット購入者にはCryptoHunterのDiscordコミュニティに入ってもらい、自身が理想とするキャラクターの情報を伝えていただきます。
そして、収集した要望を元にキャラクターの制作に取り掛かるのです。
独自コントラクトを利用して、購入者の「こんなハンターがいたら良いのにな!」といった想像を再現し、正式なコレクションに加えることを可能にしました。
さらに、CryptoHunterホルダーのユーティリティとして、自身が保有するキャラクターのスキルを設計する権限を付与しました。
今回リリースするボードゲーム『CryptoHunter Battle』に登場するハンターは、NFTのキャラがベースとなっており、「こんな戦い方をしたいなー」といったホルダーの想像をボードゲームに落とし込める仕組みを取り入れました。
もしゲームバランスを壊しかねない強すぎる性能を要望された場合には、多少の調整が加えられることも有りますが、基本的には導入する予定です。
あくまでボードゲーム内で使用されるキャラクターであり、ホルダーしか使えないキャラクターというわけでもないので、ゲームを盛り上げる要素にもなると考えています。
Q.CryptoHunter Battleのゲームシステムについて教えてください。
SAKAIさん:大前提として、ハンターとハンターがボード上で戦い、相手を倒すことが目的です。
プレイヤー数は2名から4名まで参加できます。また対面同士が味方の『2対2』といった対戦形式も可能です。
プレイヤーはカード(ハンターと手札)とボード(駒と戦場)両方を駆使して対戦を行います。
ハンターは1体だけ使用することも、複数体取り入れてパーティーを組むことも可能。
それぞれハンターには『攻撃』『防御』『治癒』等、さまざまな役割があり、組み合わせを工夫する事で、MMORPG的な戦略性を再現しました。
ボード上にはハンター1体に対して1つ駒があり、これはハンターの位置を示しています。
プレイヤーはゲームの進行に応じて、駒を動かしていきます。
ゲームはターン性で進行していき、プレイヤーは自身のターンに山札からカードを引きます。
カードには、ハンターの移動や攻撃に必要な『アクションカード』、ハンターを強化する装備や特殊な行動を取る際に使用する『アイテムカード』があります。
これらのカードを消費しながらハンターを動かし攻撃し、相手のライフを削っていきます。
CryptoHunterの開発について
Q.CryptoHunter Battle開発のきっかけはなんでしょうか?
SAKAIさん:理由は2つあります。
1.元々ゲーム要素を取り入れていた
2.NFT市場の冷え込みを感じた
まず1つは、NFTコレクション『CryptoHunter』自体にゲームの要素が含まれていたことです。
キャラクターごとの武器やバトルスタイルが事前に設定されていました。
もう1つは2023年に入り、NFT市場、特にPFPに対する冷え込みを感じたことが大きなきっかけです。
2022年に流行していたPFP系NFTコレクションの多くにフロアプライス(最低価格)の低下が見られました。
もし現在のNFT市場全体の冷え込みが解消されたとして、つぎに盛り上がるのは『ブロックチェーン(NFT)ゲーム』だと私は感じています。
しかし、これまでにブロックチェーンゲーム(以下、BCG)には大きな成功例が少ないのが実態であり、そこに備えて今の段階からベースとなるゲームを作っておこうと思い至りました。
しかしBCGを作るには膨大な資金がかかるなど、多くのハードルがあることから自力での開発は断念。まずはボードゲームをつくり、ゲーム開発の実績をつくる事にしました。
今後、ゲーム会社からの買収等によりBCG開発のチャンスがあった際に、『既に完成したボードゲーム』を提出できる状態を目指してます。
あらかじめゲームを開発し、『ゲームで遊ぶ人』『エコシステム』を形成しておく事は大きな強みになると考えています。
また、これまでにCryptoHunterを購入してくれたコレクターに対してもゲームを提供することで新たな楽しみを提供していきたいですね。
Q.今後の展開やロードマップはありますか?
SAKAIさん:最終的な目標はBCGの開発ですが、現状ロードマップには含めておりません。
BCGの開発には費用的なハードルがあり、キャラクターのレベルアップ機能や遊び方の拡張性を求めるとなると、相当額の資金が必要になります。
プロトタイプの開発なら可能かもしれませんが、ゲームのクオリティや面白さを追求するとなると、やはり難しいでしょう。
私としては、面白くないゲームを開発しても意味はないと思っています。
それよりもアナログのボードゲームにアイディアを落とし込んだ方が、断然面白いものが作れるハズです。
その点を加味して、今はボードゲーム制作に集中したいと考えています。
ボードゲーム『CryptoHunter Battle』は、2023年にプロトタイプが完成しました。
イベントへの出展や、ボードゲームカフェ等に設置し、実際にプレイできる機会を増やしていきます。
テストプレイを重ねた上で調整を行い、2023年8月1日には正規販売を目指しています。
Q.ブロックチェーンゲームを開発するにあたっての構想はありますか?
SAKAIさん:大枠は今開発しているボードゲームと同じ内容です。しかし、拡張性を付与したいと考えています。
例えばキャラクターのレベルアップ機能。これはアナログゲームにはできない要素のひとつです。
初期はステータスが低く、スキルが少ない状態からスタートします。
保有するキャラクターをステーキングしたり、戦いに勝った際に得られる報酬を使って徐々にレベルを上げ、スキルを強化していきます。
また必要に応じてガチャを回したり、NFTを購入してキャラクターを強化する仕組みを取り入れたいと考えています。
ルールに関しても相手を倒す単純なゲームにとどまらず、コインの奪い合いによるトークン獲得など、様々なアイディアを実装し、多種多様な楽しみ方を取り入れられるでしょう。
Q.開発に当たっての苦労はありますか?
SAKAIさん:イラスト制作、印刷データの作成、ゲームのルール設計など、CryptoHunterに関する事はわたし自身が行っています。
そのため、制作に関する費用は実質、わたしの人件費程度しか掛かっていません。
キャラクターの制作については、1体描き上げるのに4~5時間程度かけています。
ベースとなる骨格が出来上がっているので、大変と感じる事はあまりありません。
どちらかといえば、NFTコレクターが求めるキャラクターのコンセプトを考える方が大変に感じられました。
その点、先ほど紹介した『CryptoHunter Ordermede Ticket』の仕組みが良いように働いています。
購入者から直接アイディアを収集できるので、実質的な制作コストを軽減することができました。
さらに、購入者側は『自分が理想とするハンター』を手に入れられるので、WINWINの仕組みができたと思っています。
ゲームルールの考案にしても、元となるベースがありました。
というのもボードゲームのルールには大抵、共通性があります。この共通性を無視して、完全オリジナルゲームを作ったとしても、それは絶対につまらないゲームになってしまうでしょう。
わたしの場合は、多くのゲームから要素を収集した上で、それらをChatGPTで整理し、ゲームルールの大枠を設計していきました。
『どういう感じで、どういう目的のゲームなのか』等、曖昧な部分をChatGPTに入力し「こういうゲームを作るために必要な要素はなにか」を箇条書きで抽出し、内容を整理していきます。
大変なこともありますが、アイディアやAIを駆使して制作に臨んでいます。
CryptoHunterの今後の課題について
Q.今後の課題はありますか?
SAKAIさん:まずは、ボードゲーム『CryptoHunter Battle』のプレイ経験者数を増やす事です。
今後イベントを実施したり、展示会などに参加して手に取ってもらえる機会を増やしていきます。
またCryptoHunterホルダーのNFTコレクターだけでなく、ボードゲームのガチプレイヤーにも遊んでもらえると嬉しいですね。
彼らはボードゲームの遊び方を熟知しているので、制作者が想定していなかった新しい遊び方や戦略、デッキの組み合わせなどを生み出してくれます。
テストプレイが完了したうえで設計が固まり次第、正規品の販売を行います。
しかし、NFTや仮想通貨を購入している方々がボードゲームで遊んでくれるかなど、未知数な事が多いので「やってみないと分からない」というのが現状です。
何はともあれ、純粋にゲームを楽しんでもらえると嬉しいですね。
最後に
Q.最後に読者に伝えたいことをお願いします。
SAKAIさん:2023年7月29日、30日に東京都 北千住にて開催されるNFTイベント『未来芸術展2023』に出展する予定です。
現地で体験プレイが出来るので、触ってもらえると嬉しいです。
まずは気軽に遊んでみて下さい!!
参照元:NFT Media