米フロリダ州知事「中央銀行デジタル通貨(CBDC)を禁止する法案」を提出
アメリカ・フロリダ州のRon DeSantis(ロン・デサンティス)知事は2023年3月20日に、フロリダ州に住む人々の金融プライバシーを保護することを目的として「中央銀行デジタル通貨(CBDC)を禁止する法案」を提出したことを発表しました。
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米国外のCDBCも認めない方針
アメリカ・フロリダ州のRon DeSantis(ロン・デサンティス)知事は2023年3月20日に、フロリダ州に住む人々の金融プライバシーを保護することを目的として「中央銀行デジタル通貨(CBDC)を禁止する法案」を提出したことを発表しました。
中央銀行デジタル通貨(CBDC)は世界中の様々な国で研究開発が進められていますが、ロン・デサンティス知事は「CBDCは分散型デジタル通貨とは違って政府によって直接管理されているため、政府官僚は消費者のすべての活動を確認して商品やサービスを遮断できるようになる」と指摘しており、CBDCが導入されれば個人のプライバシーや市場の自由が危険にさらされることになると主張しています。
CBDCは現時点で一部の国でしか発行されていないものの、ロン・デサンティス知事が提出したCBDC禁止法案では「米国のCBDC」と「外国政府が発行するCBDC」の両方が禁止されており、具体的には以下のような方法で連邦政府が管理するCBDCから消費者と企業を保護すると説明されています。
- フロリダ州法で「連邦政府が採用する中央銀行デジタル通貨を貨幣として使用すること」を禁止する
- 外国の中央銀行が発行するCBDCを禁止することによってCBDC全体からの保護を確立する
- フロリダ州以外の各州にも同様のルールを定めるよう呼びかけ、CDBCの概念に全国的に反撃する
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「CBDCは個人の経済的自由と安全を脅かす」と指摘
公式発表の中では『連邦政府が管理する中央銀行デジタル通貨は、ダボス会議のエリートたちが米国の金融システムに環境・社会・ガバナンスのようなイデオロギーを裏から持ち込もうとする最新の方法であり、個人のプライバシーと経済の自由を脅かしている』との批判も記載されています。
また、ロン・デサンティス知事とフロリダ州の最高財務責任者であるJimmy Patronis(ジミー・パトロニス)氏も以下のようにコメントしており、『バイデン政権が中央銀行デジタル通貨を導入しようとするのは監視と統制のためだ。フロリダ州は経済面における中央集権的な組織の側に立つつもりはなく、個人の経済的自由と安全を脅かすような政策を採用することはない』と説明されています。
【ロン・デサンティス氏】
バイデン政権の中央銀行デジタル通貨を導入しようとする取り組みは監視と統制を目的としています。本日の発表は、イノベーションを阻害して政府公認の監視を促進する『中央集権的デジタル・ドル』の無謀な採用からフロリダの消費者と企業を保護するためのものです。フロリダ州は経済面における中央集権的な組織の側に立つつもりはなく、個人の経済的自由と安全を脅かすような政策を採用することもありません。
【ジミー・パトロニス氏】
デサンティス知事は個人の権利を守ることにおいて時代の先端を走っています。中央銀行のデジタル通貨は、世界中で行われる全ての取引を追跡できる連邦政府の基盤となるものであり、プライバシーがなくなれば権利もなくなってしまいます。フロリダ州がアメリカ合衆国内国歳入庁(IRS)に反撃しているのと同じように、私たちもCDBCのような取り組みに反撃する必要があります。そうすることによって、自由・開放・繁栄を守ることができるのです。
連邦準備制度理事会(FRB)は「CBDCの研究はまだ初期段階であり、CBDCを立ち上げる価値があるかどうかは判断していない」と述べているものの、”デジタルドルのようなCBDCが一般市民の自由を脅かす”という考え方は多数の人々によって支持されています。
CBDCに関する議論は現在も世界中で行われていますが、この法案が採用された場合、フロリダ州は「米国内で初めてCBDCを禁止する州」となる可能性があり、他の州がこのような動きに続く可能性も考えられるため、今後の動向には注目が集まっています。
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