シリコンバレー銀行破綻の影響でステーブルコイン「USDC」がデペグ|DAI価格も0.90ドルに


米ドル連動ステーブルコイン「USDコイン(USDCoin/USDC)」を発行しているCircle社は2023年3月11日に、経営破綻したシリコンバレー銀行(SVB)にUSDC準備金400億ドルのうちの33億ドルが残されている状態であることを明らかにしました。USDCでは現在デペグ(参照価格からの乖離)が発生しており、通常1ドルで推移すべきUSDCの価格は記事執筆時点で0.89ドルまで下落しています。

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USDC価格、1ドルから0.89ドルまで急落

2023年3月10日には、スタートアップ企業・テック企業向けに融資を行っていたことなどで知られるアメリカ・カリフォルニア州の銀行である「シリコンバレー銀行(SVB)」が経営破綻したことが発表されていましたが、この影響を受けて代表的なステーブルコインの1つであるUSDCoin(USDC)ではデペグ(参照価格からの乖離)が発生しています。

USDコイン(USDCoin/USDC)を発行しているCircle(サークル)によると、USDC準備金の約8.25%にあたる33億ドル(約4,450億円)がシリコンバレー銀行に残されている状態になっているとのことで、2023年3月11日のツイートでは『シリコンバレー銀行にはUSDC準備金400億ドルのうちの33億ドルが残されている』と報告されています。


木曜日に行った引出申請がまだ処理されていないことを本日末に確認しました。シリコンバレー銀行にはUSDC準備金400億ドルのうちの33億ドルが残された状態となっています。

SVBの銀行サービスを信頼している他のお客様や預金者の方々と同様に、Circleも米国経済において重要なシリコンバレー銀行の存続を求め、州および連邦規制当局が提供するガイダンスに従う予定です。

報告によると、シリコンバレー銀行はCircle社が現金で保有するUSDC準備金の約25%を管理するために使用している6つの銀行パートナーの1つであるとのことで、400億ドルの準備金のうちの大部分は米短期国債で運用されていて、5%近い金利収入があるとも報告されています。

このようなことから仮想通貨業界では「USDC価格は再び1ドルに戻る」と予想する声も出ているものの、「Coinbase・BINANCE・Robinhood」など複数の暗号資産取引プラットフォームではUSDCの取引が一時停止されており、本来ならば常に1ドルで推移するはずのUSDC価格は記事執筆時点で「0.89ドル」まで下落しています。

2023年3月11日 USDCの価格チャート(画像:CoinMarketCap)2023年3月11日 USDCの価格チャート(画像:CoinMarketCap)


ステーブルコインDAIの価格も「0.90ドル」に

仮想通貨業界では既に複数の米ドル連動ステーブルコインが発行されていますが、現在は代表的な米ドル連動ステーブルコインの1つであるDAIの価格も「0.90ドル」まで下落しており、その一方で以前までは複数回デペグの兆候が見られていたUSDTの価格は「1.01ドル」に上昇しているため、各種ステーブルコインの価格動向には注目が集まっています。

代表的な米ドル連動ステーブルコインのリアルタイム価格は以下で確認することができます。

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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