国内VCが出資している国内Web3関連企業まとめ
急速に発展するWeb3領域では様々なスタートアップ企業が誕生しています。成長分野へ積極的に投資する日本のベンチャーキャピタル(VC)も日本発のWeb3企業へ投資を加速しています。VCから出資を受けている国内Web3企業の情報をまとめます。
国内VCが注目する日本発のWeb3企業
日本国内の企業に投資するVCがWeb3企業に注目しています。
VCがWeb3企業に投資する理由として
・時代の波に乗っていること
・Web3企業は創業時からグローバル市場に影響を及ぼせる可能性があること
が挙げられるでしょう。
世界的に見てWeb3は、めったにない大きなトレンドです。立ち上がって間もない企業でも、Web3領域であれば大きな成長可能性があり、国内外から巨額の資金が入って来やすいといった特徴があります。
2010年代以降を振り返ると、VCの資金はさまざまな領域へ流れていきました。
2010年初頭:スマートフォン市場(メルカリ、BASE)
2015年〜2016年:動画・ライブ配信市場(AbemaTV、YouTube)
2018年〜現在:SaaS市場(Zoom、サイボウズOffice)
時代の波に乗り、盛り上がっている市場により大きな成長を求めて資金が集まっています。
2021年にはSmartHRが、海外VCなどから約150億円の資金調達に成功しました。その背景には、コロナ禍によって働きかたに関連するサービスが、他のインターネットサービスへより投資されやすくなっていることが挙げられるでしょう。
とはいえ、Web2企業が多額の資金調達を成功するまでには、時間がかかるのが一般的です。SmartHRはこれほどの巨額の資金を得るまでに、創業から約5〜6年ほどの時間がかかりました。
一方で現在のWeb3企業は、創業後すぐに資金調達することが可能です。例えば、Web3企業Pacific Metaは、2022年8月に創業したばかりですが、同年11月に1.5億円の資金調達に成功しました。
Web2時代ではあまり考えられないケースですが、Web3企業であれば上記のような事例は散見されます。今後もWeb3市場の拡大とともに、Web3企業への投資も加速していくでしょう。
参考: 【前編】「時価総額が1000倍に」ANYCOLOR発掘の投資家が占うベンチャーキャピタルの未来【EXTREME TALK特別編 スタートアップ・VC特集】【木下慶彦 前編】
国内VCから出資を受けている日本発Web3企業まとめ
Pacific Meta
HP:https://pacific-meta.co.jp/
Twitter:https://twitter.com/PacificMeta
設立年:2022年8月10日
調達額:1.5億円
出資企業:DIMENSION株式会社 / East Ventures / 15thRock Fund等
株式会社Pacific Meta(パシフィックメタ)は、2022年8月に創業したばかりの会社です。ブロックチェーン技術を活用したトータルコンサルティング、トークンエコノミクスの設計、トークン(NFT・FT)の開発・発行、国内外へのPR・マーケティング、Web3人材の育成、コミュニティ運営といったWeb3のトータルサポートから、Discord、WEBメディア、各種SNSを通じた発信を行っています。
サポート体制・コミュニティ強化を目的に、今回の資金調達に至りました。
ナナメウエ
引用:ナナメウエ公式サイト
HP:https://nanameue.jp/
Twitter:https://twitter.com/nanameue_dev
設立年:2013年5月1日
調達額:21億3,000万円
出資企業:SBIインベストメント / FFGベンチャービジネスパートナーズ / アカツキ等
ナナメウエは「つながりを科学する」というミッションのもと、同世代の人と趣味や好きなことでつながるバーチャルワールド「Yay!」を運営しているスタートアップ企業です。
「Yay!」は2020年1月にリリースされ、2022年2月時点で500万人を超える登録者を抱えています。「Yay!」の開発目的は、誰もが自分を表現できる居場所を提供すること。資金調達によって、トークンエコノミーシステムの構築や、プロダクトの強化及びマーケットシェアの拡大を図り、Web3時代の新しい居場所を生み出すチャレンジを行います。
Gaudiy
引用:Gaudiy公式サイト
HP:https://special.gaudiy.com/
Twitter:https://twitter.com/Gaudiy_Inc
設立年:2018年5月2日
調達額:34億円
出資企業:ソニー・ミュージックエンターテインメント / サンリオ / 三菱UFJイノベーション・パートナーズ等
Gaudiyは「ファンと共に、時代を進める」をミッションに、ファンの熱量を最大化するWeb3時代のファンプラットフォーム「Gaudiy Fanlink」を開発・運営している企業です。Web3を活用してユーザーと企業のつながりを共創関係へ変革させ、プラットフォーム優位の時代から、コンテンツホルダーの復権を目指しています。
調達した資金をもとに、国内外での人材採用、本格的なグローバル展開、コミュニティサービスの拡充、Web3メタバース事業の開発に注力していく予定です。
HYPERITHM
HP:https://hyperithm.jp/
Twitter:https://twitter.com/hyperithm
設立年:2018年1月29日
調達額:12億円
出資企業:株式会社カカオジー / ココネ株式会社 / Coinbase Venture等
HYPERITHMは、日本と韓国を拠点に機関投資家などを対象とした暗号資産のウェルネスマネジメント事業を展開している企業です。日本においては適格機関投資家等特例業務の届出を、韓国においては日本の暗号資産交換業に相当する暗号資産事業者の届出を完了しています。
調達した資金は事業領域の拡大やプロダクトの改良、グローバル人材採用等に活用していく予定です。
Oasys
引用:Oasys公式サイト
HP:https://www.oasys.games/
Twitter:https://twitter.com/oasys_games
設立年:2022年2月8日
調達額:不明
出資企業:MZ Web3ファンド / DMM.com / Republic Capital等
Oasysは「Blockchain for Games」をコンセプトに掲げる、ゲームに特化したブロックチェーンプロジェクトです。チェーン運用主体はバンダイナムコ研究所など大手ゲーム会社やWeb3企業計21社で構成されており、合意形成アルゴリズムはPoS(Proof of Stake)が採用されています。
取引速度やユーザー負担の手数料、セキュリティ面など、ブロックチェーンゲームが抱える課題の解決することがOasysの目標です。
2022年7月の25億円の資金調達に続き、12月6日に資金調達ラウンドを実施しました。プロジェクトのエコシステム強化を目的とした資金調達で、MZ Web3ファンドなどが出資しています。
参照元:NFT Media