イーサリアム、ステークされたETHの引き出し機能搭載の開発者向けネットワークリリース

イーサリアム、ステーク解除機能付きの開発者用ネットワークをリリース

イーサリアムのコア開発者であるファン・デ・ベイドゥン(Van Der Wijden)氏が、ステークされたETHの引き出し機能を搭載したイーサリアムの開発者向けネットワークを11月23日にリリースした。

イーサリアムは今年9月に行われた大型アップグレード「マージ(The Merge)」により、コンセンサスアルゴリズムをプルーフオブワーク(PoW)からプルーフオブステーク(PoS)に移行した。これに伴い、ネットワーク参加者はETHをステーキングすることによってブロックチェーンの検証を行うことができるようになった(なおステーキング自体はPoS版イーサリアムの前身であるビーコンチェーンから可能)。しかし現時点ではステークされたETHを引き出す機能は実装されておらず、この機能は次回のシャンハイアップグレードにて実装される予定となっている。

The Blockによると、ステークされたETHを引き出す機能を備えた開発者用のネットワークがリリースされたことで、イーサリアム開発者はシャンハイアップグレードに向けて引き出し機能の試行やバグ検出などを行えるようになったとのことだ。

なお今回リリースされた開発者向けネットワークはマルチクライアントに対応しており、ゲス(Geth)、ネザーマインド(Nethermind)、プリズム(Prysm)などのクライアントを介して利用できるとのことだ。

現在イーサリアムのステーキングについては少数のステーキングプールによる寡占が起こっている。今年9月時点でリド・ファイナンス(Lido Finance)、コインベース(Coinbase)、クラーケン(Kraken)、バイナンス(Binance)の4社がイーサリアムステーキング全体の約6割を占めており、ブロックチェーンの意思決定における集中化のリスクが懸念されている。

なおイーサリアムは10月15日にシャンハイアップグレードに向けたテストネット「シャンドン」をリリースしている。このテストネットではスケーリング対応やスマートコントラクト拡張などのイーサリアム改善案の検証が行われる。

ステーキングとは

ステーキングとは、「バリデーター」と呼ばれるネットワーク検証者が、対象となる暗号資産を一定量保有(ロック)することで取引記録のブロック生成プロセスに参加し、報酬を得る行為のことだ。コンセンサスアルゴリズムの「PoS(プルーフ・オブ・ステーク)」を採用するブロックチェーンで実行が可能となっている。

なおコンセンサスアルゴリズムとは、暗号資産のブロックを追加する際の合意形成のアルゴリズムである。

関連ニュース

COP27で環境問題に取組む「イーサリアム・クライメイト・プラットフォーム」設立発表、コンセンシスなど複数のweb3企業らが

イーサリアムL2開発「StarkWare」、「スタークネット財団」正式発足

イーサリアムがテストネット「Shandong」ローンチ、「Shanghai」アップグレードに向け

グーグルクラウド、イーサリアム(ETH)のノード運用サービス提供へ

日本発DeFi保険「InsureDAO」、イーサリアムL2「Arbitrum」に対応開始

参考:TheBlock
images:iStocks/Avi-Rozen

参照元:ニュース – あたらしい経済

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です