Three Arrows Capital:ビットコイン価格下落でポジション強制清算か=報道


シンガポールの大手暗号資産ヘッジファンド「Three Arrows Capital(3AC)」が、仮想通貨貸借サービス「BlockFi」の追加証拠金(マージンコール)に応じることができず、ポジションを強制清算された可能性があることが「Financial Times」の報道で明らかになりました。

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BlockFiのマージンコールに応じれず

シンガポールの大手暗号資産ヘッジファンド「Three Arrows Capital(3AC)」が、仮想通貨貸借サービス「BlockFi」の追加証拠金(マージンコール)に応じることができず、ポジションを強制清算された可能性があることが「Financial Times」の報道で明らかになりました。

「BlockFi」の最高経営責任者(CEO)であるZac Prince氏は2022年6月17日のツイートで特定の企業名は明かすことなく『最近ある大手顧客の過剰担保ローンについて最良の判断を下して清算を行なった』と報告していましたが、Financial Timesは17日の報道で”事情に詳しい人物の話”として「3ACはBlockFiからBTCを借りていたが、今週初めの市場暴落でマージンコールに応じられなくなった」と報じているため、Zac Prince氏が語った大手顧客は「Three Arrows Capital」であるとみられています。

複数の報道によると、清算された証拠金は複数のポジションの合計で4億ドル(約537億円)にものぼるとのことで、Three Arrows Capitalはその後も複数のレンディングプロバイダーで保有する債務の調整に追われていると報じられています。

ただし、BlockFiのZac Prince氏は『今回の清算が他の顧客の資産に影響を与えることはない』とも説明しており、『今回の相手企業に実際に清算を行ったのは、当社が初めてだろう』ともコメントしています。

「Three Arrows Capital保有資産売却」に懸念の声も

Three Arrows Capital(3AC)は「BTC・ETH・AVAX・DOT」など様々な暗号資産を保有する大手暗号資産ヘッジファンドであり、「Aave・Balancer」などのDeFiプラットフォームや、NFTゲームの「Axie Infinity」、先月の価格暴落で注目を集めた「LUNA(現在はLUNC)」などにも投資、市場のピーク時には100億ドル(約1兆円)規模の資産を運用していたとも報じられています。

しかし、今回の強制清算は1,000ドル付近まで急落したイーサリアム(ETH)の価格暴落が引き金になったとみられており、同社がグレイスケール投資信託(GBTC)やLidoのステークドETH(stETH)などの合成資産に触れていたことも原因になったと推測されています。

Three Arrows Capitalは今回のBlockFiに加えて「Genesis・Nexo・Celsius」などといった大手融資会社からも資金を借り入れていると見られており、以前から『債務不履行が起きた場合にはこれらの企業の自己資本が損失を被る可能性がある』などの指摘が出ていたと報告されています。

3ACの問題は同社から出資を受けていたという貸付サービスの「Finblox」にも影響を及ぼしているとのことで、16日には報酬分配の一時停止や出金限度額の引き下げなどを実施するとの説明も行われています。

ここ最近の仮想通貨価格暴落によって各種暗号資産の価格は重要視されるラインまで下落していますが、今回の清算報道を受けて、仮想通貨業界では「Three Arrows Capitalの保有資産売却」に対する懸念が高まっています。

>>「Financial Times」の報道はこちら

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参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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