OceanDAOとは?目的やVote(投票)の方法を解説
オーシャンプロトコル(Ocean Protcol)は、さまざまなデータセットをトークン化し、ブロックチェーン上で取り扱うことを可能とするプロジェクトです。オーシャンプロトコルには「OceanDAO」というOceanプロジェクトへの助成金DAOプログラムがあります。
他プロジェクトで見られる一般的なガバナンスDAOとは少し趣旨が違いますが、トークンホルダーが、エコシステムの開発・改善に関わることができるという点では共通です。この記事では、OceanDAOの目的と、vote(投票)の方法について解説していきます。
オーシャンプロトコルについてあまり知らないという方は、まず以下の関連記事を読んでから、この記事を読み進めることをお勧めします。
【関連】
・オーシャンプロトコル(Ocean Protocol)とは?
・オーシャンプロトコル(Ocean Protocol)とは?ブロックチェーンを活用したデータマーケットプレイス
OceanDAOとは
OceanDAOとは、OceanコミュニティによってキュレーションされたOceanコミュニティプロジェクトへの資金提供を支援するための助成金DAOです。他プロジェクトでも一般的に「ガバナンスDAO」と呼ばれるプログラムがありますが、これはガバナンストークンの保有者が、プロジェクトの資金の投資先・方針・還元など意思決定を投票にて決定するものです。
一方のOceanDAOは、コミュニティが提案するプロジェクトに資金を提供するという目的になっています。
OceanDAOは「Web3サステナビリティ・ループ」と呼ばれるシステム設計に基づき、各プロジェクトでROI(利益率)> 1.0を期待することにより、資本を効率的に割り当てることを要件としています。この制約により、成長が確実になりOCEANの価値が成長していくことが保証されるという狙いがあります。
出典:OceanDAO
簡単にいうと、オーシャンプロトコルの全体的な価値を高めることを目的とした助成金DAOということです。
OceanDAOの提案プロジェクトについて
OceanDAOの提案プロジェクトの種類
OceanDAOで提案ができるプロジェクト種類は、以下のようなものがあります。
- Oceanへのアプリケーションまたは統合の構築/改善
- アウトリーチ/コミュニティ/普及活動(技術的である必要はない)
- データの解放
- Oceanソフトウェアの構築/改善
- OceanDAOの改善
技術的でない提案でも良いというのはOceanDAOの特徴の一つと言えるでしょう。
OceanDAOの提案プロジェクトの基準
提案プロジェクトが満たすべき基準は、以下の通りです。
- Oceanエコシステムに追加される付加価値が助成金の価値を上回ること。
- プロジェクトは、オーシャンプロトコルの使命と価値観を促進するのに役立つこと。
- 提案プロセスが終了するまでに、最低500OCEANを有すること。
- プロジェクト提案:毎月初旬締め切り
- 投票開始:プロジェクト提案完了2日後
- 投票終了:投票開始後3〜4日語
- 賞金の配布:投票終了後24時間以内
先ほども書いた通り、OceanDAOの価値を向上させるための提案である必要があります。
プロジェクト提案から投票開始までのスケジュール
OceanDAO助成金プログラムは、毎月開催されており、2021年7月にはラウンド7が開催されました。月によって若干日付が異なりますが、おおよそのスケジュールは以下の通りです。
また、賞金の金額もラウンドごとに異なります。
OceanDAOで投票するための条件
OceanDAOで投票を行うための条件は、OCEANをメタマスクなどのWeb3ウォレットに保持しておくことです。1OCEAN=1票としてカウントされるので、より多くのOCEANを保持しているほど、より大きな議決権を持つということになります。
OceanDAOにVote(投票)する前にしておくべき準備
OceanDAOで投票する前に実施しておくべき事項を説明します。
メタマスクの準備
OceanDAOを利用するためには、メタマスクが必須となります。まだメタマスクを導入していない場合は、以下の記事を参考にメタマスク導入をしてみてください。
ちなみに、OceanDAOで投票するときは署名のみ必要なので、投票時にはガス代としてのETHは不要です。ただし、OCEANトークンを取得する際には必要となりますので余分にETHも持っておくと便利です。
OCEANトークンの取得
OceanDAOで投票するためには、オーシャンプロトコルの独自トークンであるOCEANトークンを取得する必要があります。国内の取引所ではOCEANトークンは購入できないため、海外取引所を利用して購入するのが一般的です。
一方、取引所からERCネットワークのOCEANを出金する際には出金手数料がかかり、記事執筆時点(2021年7月)ではやや高めなので、UniswapなどのAMMを利用した方がOCEANトークンを比較的安く購入できます。
OceanDAOにVote(投票)する方法
ここからは、実際にOceanDAOで投票をする方法について説明していきます。
OceanDAO投票ページにアクセスする
OCEANトークンが準備できたら、OceanDAOのvoteページにアクセスします。
OceanDAOの投票トップページは以下のようになっています。
OceanDAOにメタマスクを接続する
次に、ページ右上部分の「ウォレットを接続する」をクリックします。
以下のようなポップアップが表示されるので、「MetaMask」を選択してクリックします。
メタマスクとの接続が成功すると、先ほどまで「ウォレットを接続する」と表示されていた部分に、自分のアドレスが表示されます。
OceanDAOの提案を確認する
OceanDAOの投票ページでは、すべての提案を閲覧することができます。確認したい提案を選択してクリックします。
以下のように、それぞれの提案について内容を確認することができます。
対象の提案に投票したい場合、提案ページの下の方にページをスクロールすると、以下のような投票欄があります。Yes/Noを選択し、「投票」をクリックします。
メタマスクが起動しますので、「署名」をクリックします。
投票が完了すると、以下のように自分の投票結果を確認することができるようになります。
これで投票は完了です。自分が投票した提案が当選したかどうかは、投票期日が終わり、結果発表がされれば確認することができます。
おわりに
OCEANトークンの保有者は、OceanDAOを通じて、オーシャンプロトコルの全体的な価値向上に関わることができます。OceanDAOの助成金プログラムは毎月開催されており、毎ラウンド、複数のプロジェクトが提案をしているという状況です。
過去の提案プロジェクトの内容や、投票の結果なども確認できますので、気になる方はぜひ一度チェックしてみてください。
執筆:ねこまん(@kasoutuu)
【参考】
■Ocean Protocol 公式サイト
■Ocean Protocol Business Strategy
■Ocean Protocol Technical Whitepaper
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参照元:CoinChoice