仮想通貨の伝道師「ジョン・マカフィー氏」スペインの獄内で死去


セキュリティソフト会社「McAfee」の創設者でありながら、仮想通貨・ブロックチェーン関連の活動を積極的に行っていたことでも知られるサイバーセキュリティの専門家John McAfee(ジョン・マカフィー)氏(75歳)が、スペインの刑務所で死亡していたことが明らかになりました。

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マカフィー氏「スペイン・バルセロナの獄内で死亡」

セキュリティソフト会社「McAfee」の創設者でありながら、仮想通貨関連の活動を積極的に行っていたことでも知られるサイバーセキュリティの専門家John McAfee(ジョン・マカフィー)氏が、2021年6月23日に勾留されていたスペイン・バルセロナの刑務所内で死亡していたことが明らかになりました。

John McAfee(ジョン・マカフィー)氏は数年前から脱税などの容疑で起訴されており、2019年1月には内国歳入庁(IRS)から仮想通貨に関する重罪で起訴されたことを受けてボートで亡命生活を送っていることを報告、その後2020年10月にはバルセロナの国際空港で脱税・ICO違法宣伝などの容疑で逮捕され、米国への身柄引き渡しに関する決定がなされるまでバルセロナの刑務所内で勾留されていました。

先日23日には「スペインの裁判所はマカフィー氏の身柄を米国へと引き渡すことを承認した」ということが報告されていましたが、この報道後すぐにマカフィー氏の死亡が確認された形となっています。

「死因は首吊り自殺」との報道も

マカフィー氏は2020年10月の逮捕直後に『刑務所内でも楽しく過ごしている』と報告しており、その後もTwitter上での近況報告を続けていましたが、2021年6月17日に投稿されたツイートでは『保有していたすべての仮想通貨と多くの友人を失った』との内容が投稿されており、米ロイターの報道ではマカフィー氏の弁護士はロイターに対して『死因は獄中での首吊り自殺』だと語ったと報告されています。


米政府は私が暗号資産を隠したと信じています。そうしていればよかったのですが「Team McAfee」によって解除されてしまったため、全ての仮想通貨が押収されてしまいました。友人は関係発覚を恐れて去りました。

私には何も残されていません。

ですが、私は後悔していません。

一部では「他殺疑惑」も浮上

マカフィー氏の死因に関しては『獄中での首吊り自殺』だと報じられていますが、一部では『他殺の可能性もある』といった意見も出ており、米国版Wikipediaのマカフィー氏に関するページでは一時的に『殺人の犠牲者』という内容が追記され、その後すぐにその内容が削除されたことも報告されています。

マカフィー氏のWikipediaページで追加後に削除された箇所(画像:Wikipedia)マカフィー氏のWikipediaページで追加後に削除された箇所(画像:Wikipedia

マカフィー氏は2018年に『毒殺されかけて2日間意識不明の状態で入院していたこと』を報告しており、2018年7月に開催された「Blockchain World Conference(BWC)」では『マカフィー氏が”殺人の脅威に晒されていること”を考慮して急遽ストリーミング配信での講演に変更されたこと』なども報告されていました。

またマカフィー氏は2019年に、”他殺疑惑”が一部で囁かれ続けている億万長者Jeffrey Epstein(ジェフリー・エプスタイン)氏の陰謀論にちなんだ仮想通貨である『エプスタインは自殺した訳ではない(Epstein Didn’t Kill Himself/WHACKD)』を発行しており、WHACKD関連のツイートでは「”首を吊った人物”をヒラリー・クリントン氏とみられる人物が見上げている画像」が添付されていたため、このような複数の要因も他殺疑惑の要因になっていると考えられます。


John McAfee(ジョン・マカフィー)氏について

John McAfee(ジョン・マカフィー)氏は1987年に世界的に有名なアンチウイルス会社「McAfee Associates(マカフィーアソシエイツ)」を設立した”サイバーセキュリティの専門家”として広く知られていますが、仮想通貨誕生以降は「仮想通貨・ブロックチェーンの伝道師」としても広く知られています。

ビットコイン価格=100万ドル予想

「中央集権型組織」を厳しく批判していた同氏は「分散型管理」の仕組みを取り入れた仮想通貨やブロックチェーン技術を強く支持しており、2018年には『ビットコイン価格は2020年末までに100万ドル(1億円)に達する』という予想を語ったことで大きな注目を集めました。

マカフィー氏は2020年1月に『1BTC=100万ドル予想は新規ユーザーを集めるための策略だった』として以前の価格予想を撤回し、ビットコインを「真のクソコイン」だと批判していたため、そのようなそのような過激な言動には批判的な意見も出ていましたが、独自の分散型取引所(DEX)を立ち上げるなど”分散型社会の実現”を強く支持していた同氏は今も多くの人々に支持されています。

2020年米国大統領選挙への立候補

マカフィー氏は2018年11月に「2020年米国大統領選挙に立候補すること」も発表しており、その際には『大統領を目指している訳ではないが、選挙運動を通じて人々に仮想通貨の重要性を伝えていきたい』と語っています。

同氏はその後、2019年1月に内国歳入庁(IRS)から仮想通貨に関する重罪で起訴されたことを受けて米国外へと逃亡していましたが、出国後もボート上から動画配信などを通じて仮想通貨関連の情報発信を行っていました。

「サトシ・ナカモトの正体」を知る人物?

また、マカフィー氏は『ビットコインの作成者である”サトシ・ナカモト“の正体を知っている』と語っていたことでも知られており、その詳細については『本人と電話で直接話した後に公開することをやめた』としながらも「サトシ・ナカモトの謎を解くための15のヒント」なども公開していました。

サトシ・ナカモトの正体を知っていると述べていたマカフィー氏は2020年5月に『サトシ・ナカモトの正体を突き止めるのは簡単だ』とも語っています。

ジョン・マカフィー氏のご家族やご友人に追悼の意を表すとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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