ウィンクルボス兄弟のジェミナイ、暗号資産カストディShard X買収
米Gemini、暗号資産カストディShard X買収
暗号資産(仮想通貨)取引所とカストディサービスを運営する米ジェミナイ(Gemini)が、暗号資産カストディサービスのスタートアップであるShard X(シャードエックス)の買収を行ったことを6月9日発表した。
We're excited to announce the acquisition of Shard X, a leading developer of secure multi-party computation cryptographic technology. Gemini will integrate Shard X’s MPC technology into our distributed, multi-site key management and signing infrastructurehttps://t.co/8gzAwuKvSH
— Gemini (@Gemini) June 9, 2021
なお買収額については公開されていない。今回の買収はジェミナイとしてはNFT マーケットプレイスのNifty Gateway(ニフティーゲートウェイ)、暗号資産クレジットカード企業のBlockrize(ブロックライズ)に続き3度目の事例となる。
シャードエックスは、入力情報をセキュアに分割する秘密計算技術であるマルチパーティコンピュテーション(MPC)技術のリーディングデベロッパーであり、ハードウェア・セキュリティ・モジュール(HSM)などの高セキュリティ環境で動作することを目的としたポータブルなMPCの開発を行っている。
レジャーインサイツによると、現在大手デジタル資産保管会社の多くはMPCを使用しているという。MPCを使用することで、デジタル資産のロックを解除できる単一の鍵はなくなり、代わりに鍵は分散されたフラグメント(断片)に分割され、ハッキングが困難になるとのことだ。
リリースによるとジェミナイは、シャードエックスのMPC技術をジェミナイにて利用することで、顧客資産の移転スピードの大幅向上とプラットフォーム上での新規資産のリストアップや利用サポートを提供するとのことだ。
参考:Gemini・ledgerinsights
デザイン:一本寿和
images:iStocks/kazuma-seki
参照元:ニュース – あたらしい経済