カナダのマイニング会社が旧型マシン活用計画を発表、2024年の半減期も見据え

カナダのマイニング会社が旧型マシン活用計画を発表、2024年の半減期も見据え

カナダのマイニング会社であるビットファームズ(Bitfarms Ltd.)は4月19日、同社が進める南米での拡張プロジェクトの進捗状況を発表した。この発表の中で同社は、カナダで使用していた旧型マイニングマシンを活用できるマイニング施設の開発をアルゼンチンで進めていることを明かした。

気候が年間を通じて良好なアルゼンチンにマイニング施設を建設

ビットファームズは、カナダ・ケベック州を拠点としているマイニング会社。2020年10月26日には、アルゼンチンに60MWのビットコインマイニング施設の開発を進める計画で、1kWhあたり約0.02ドル(約2.2円)で電力を確保するための拘束力のない覚書の締結を発表した。その後に現地の民間電力会社との間で、最大210MWの電力を自由に引き出せる契約を締結している。契約期間は8年間であり、最初の4年間は、1kWhあたり0.022ドルの電力コストが適用される。

同社はアルゼンチンを選択した理由として、年間を通じて気候が良好であることを挙げた。この気候により、マイニングマシンを最適な状態で稼働するために高価な冷却装置が不要であり、同社は、ケベック州の施設と同様のファンで対応すると述べている。

また今回の発表の中でビットファームズは、マイニング事業に必要な高圧電線、変圧器の設計・建設を行うために、電気インフラや土木工事の経験が豊富な建設会社との契約を進めていることも明かした。この新施設は、2022年初頭にビットコインを採掘することを目指し、設計調達・建設契約の締結に向けて取り組んでいるという。

旧型マイニングマシンは電力コストの低く信頼性が実証されている

ビットファームズは、ケベック州で使っていた旧型マイニングマシンの大部分を、新しいデータセンターに移す計画も発表した。旧型マイニングマシンは、新しいマイニングマシンに比べて効率が悪いものの、電力コストが低く、信頼性が実証されているため、経済的耐用年数を延ばすことができる。

今回の発表の中で同社は、旧型マイニングマシンを併用した場合の損益分岐点の比較も行った。同社が以前に発表したレポートでは、2020年第4四半期中にケベック州でビットコインをマイニングするための損益分岐点は、約7,500ドル(約81万円)だった。同時期にアルゼンチンの新施設が稼働していた場合、同量のビットコインを採掘するための損益分岐点コストは4,125ドル(約45万円)となり、45%の節約になったと推定している。

また同社は、この施設建設の目的として、生産地域分散によるリスクの軽減と、2024年に起こる次の半減期に対する効果的なリスクヘッジとなること挙げている。

参考
Bitfarms Announces Deal for 210 Megawatt Bitcoin Mining Data Centre at US$0.022/kWh

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文:かにたま

参照元:CoinChoice

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