マイニング最大手ビットメインの社内闘争「Jihan Wu氏の辞任」で最終決着


中国の仮想通貨マイニング関連企業「Bitmain(ビットメイン)」の共同創業者であるJihan Wu(ジハン・ウー)氏は2021年1月26日に、自身がビットメインの会長・CEOの座を辞任したことを明らかにしました。ビットメインでは共同創業者であるジハン・ウー氏とMicree Zhan Ketuan(ミクリー・ザン・ケチュアン)氏の間で権力闘争が起きていましたが、今回の辞任によってこの争いに終止符が打たれることとなりました。

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ビットメイン共同創設者「友好的かつ建設的な方法で和解」

Bitmain(ビットメイン)は仮想通貨マイニング業界の大手企業として知られているものの、2019年10月に同社の共同創業者であるMicree Zhan Ketuan(ミクリー・ザン・ケチュアン)氏が同じく共同創業者であるJihan Wu(ジハン・ウー)氏によって解任されたことによって内部闘争が起きていました。

この内部闘争は「マイニング機器の発送遅延・ビットメイン幹部の逮捕・モンゴルのマイニング施設からのマイニングマシン消失」などといった問題にも発展していましたが、2021年1月26日にはジハン・ウー氏がTwitter上で暗号化された手紙を用いて『ミクリー・ザン氏との間の意見の不一致は、友好的かつ建設的な方法で解決された。私は本日ビットメインのCEO兼会長を辞任した』と報告しています。


Bitmainの2人の共同創設者間の和解について

ミクリー・ザン氏・ジハン・ウー氏の今後について

ミクリー・ザン氏は「Bitmain株の約半分」を買い取り

報告によると、ミクリー・ザン氏は和解の一環としてジハン・ウー氏と創業株主が保有しているBitmain株の約半分を6億ドル(約600億円)で買い取ることとなったものの、その中の4億ドルはビットメインから融資を受けており、残りの2億ドルはグループ外から調達されていると報告されています。

ビットメインは25日時点で3億2700万ドル(約327億円)の法定通貨を保有しているとのことで、ウー氏は『ビットメインの財務状況は健全であり、ザン氏への融資はビットメインの経営に影響を与えない』と説明しています。

ジハン・ウー氏は「Bitdeerの会長」に就任

また「米国とノルウェーのマイニングファーム事業」とクラウドマイニングプラットフォーム「Bitdeer(ビットディアー)」がビットメインから分社化されることも報告されており、ジハン・ウー氏は「Bitdeerの会長」に就任するとされています。

さらにビットメインが運営しているマイニングプール「Antpool(アントプール)」も近日中に分社化されるとのことで、ミクリー・ザン氏は「Bitmain」と「Antpool」を率いることになると報告されています。

ビジネスモデルの合理化で「IPO」が容易に

「ミクリー・ザン氏の解任」に関する問題は”ビットメインが香港市場でのIPOに失敗したこと”が原因とされていましたが、ジハン・ウー氏は『今回の事業再編によってビットメインのビジネスモデルが合理化され、IPOを目指すことが容易になるだろう』と語っています。

ビットメインの取締役会は5名の役員で構成されるものの、ビットメインが上場するまでの間は「ザン氏が3名」「ウー氏が2名」の役員を指名する権利を有しているとのことです。

ジハン・ウー氏「心から祝福を送る」とコメント

ジハン・ウー氏は今回の手紙の最後で『ビットメインは大きなチャンスへ向けた新たなページをめくった』と述べており、『ビットメインとそのリーダーであるミクリーに心から祝福を送る』とコメントしています。

本日の和解によってビットメインは大きなチャンスへ向けた新たなページをめくりました。私はビットメインの共同創設者として多くの顧客・大学・友人・投資家から助けとサポートを受け、2815日間の旅を楽しむことができました。ビットメインとそのリーダーであるミクリーに心から祝福を送ります。

>>「ジハン・ウー氏の手紙の内容」はこちら

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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