数値で見るBinance Smart Chain、新興ブロックチェーンはどれぐらい使われている?
2020年9月に世界最大の取引所バイナンスによる新しいブロックチェーン「Binance Smart Chain」がローンチしました。
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本コラムでは、ローンチから4ヶ月が経過したBinance Smart Chainについて、状況を数字で概観してみましょう。
気になるトランザクション性能と手数料
Binance Smart Chainはノードの数も少なく分散性を犠牲にしている部分があるためトランザクション性能自体は良いです。しかしトランザクション数はイーサリアム(Ethereum)の10分の1以下です。また、 「State of the dapps」を参照したDApps(分散型アプリケーション)の数はイーサリアムの方が約40倍上回っています。
またBinance Smart Chainの平均トランザクション手数料は、イーサリアムの30分の1以下で、圧倒的に安いです。イーサリアムの手数料は高騰しており、Binance Smart Chainを支持する開発者やユーザーは手数料の安さを動機にしている場合も多いです。
また、下記のコラムでも紹介したようにバイナス(Binance)はDeFi(分散型金融)アクセラレーターファンドを設立して、Binance Smart Chain上のDeFiの拡大戦略を取っています。
関連:Binance Smart Chainの拡大戦略を5つに整理
DeFiのデポジット額で比較
執筆している時点でBinace Smart ChainのDeFiのスマートコントラクトには総額約5億ドル(約510億円)の資金がデポジットされています。
参照:https://www.defistation.io/
これに対してイーサリアム上のDeFiのスマートコントラクトには総額240億ドル(約2兆5,000億円)がロックアップされています。
数値で見たようにBinance Smart Chainのエコシステムの成長はイーサリアムと比較した場合、未だ限定的です。もっともイーサリアムのネットワークは稼働してから5年で、Binance Smart Chainはローンチしてから4ヶ月であることを考慮してどのように数値を評価するかは意見が分かれるかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか?Binance Smart Chainはまだローンチしてから間もないですが、成長をしているブロックチェーンです。 また、中央集権取引所がDeFiに向き合う事例としても興味深いでしょう。同社および、Binance Smart Chainの今後の展開が注目されます。
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参照元:CoinChoice