ビットコイン(BTC)がDeFiの主役に?ルートストック(RSK)が持つ可能性
ビットコイン上にDeFiは実現するのか
分散型金融(DeFi)が、ここ数カ月暗号資産(仮想通貨)業界を席巻しています。投資家の熱と相まって、この業界の動きは加速しつつあり、DeFiのアプリケーションには120億ドル(約1兆2,460億円)もの資金が流入しています。スマートコントラクトを活用した金融アプリケーションを構築することで仮想通貨の有用性は高まり、既存の金融システムの独占を打破することはDeFi本来のコンセプトでもあります。
しかし、DeFiは現在イーサリアム(ETH:Ethereum)が中心となっており、アンソニー・ポンプリアーノ(Anthony Pompliano)氏ら投資家が「オリジナルのDeFiアプリケーション」と呼ぶビットコイン(BTC:Bitcoin)は、ブロックチェーン・ベースのDeFiでは真価を発揮できていません。
2016年にローンチしたビットコインベースのスマートコントラクト・プラットフォーム「ルートストック(RSK:Rootstock)」は、DeFiの仕組みをビットコインにもたらす可能性を有しています。ビットコインのサイドチェーンとして機能するRSKは、イーサリアムと互換性がある仮想の万能チューリングマシンとして、高速のトランザクションを可能にします。これはイーサリアム・バーチャル・マシン(EVM)と似ていますが、ベースになるのはビットコインであり、カストディや中央集権型のリスクを排除しつつ、トラストレスにビットコインの使用を可能にします。
ビットコインDeFi実現後の可能性
ビットコインが他の仮想通貨を圧倒していることから、DeFiの開発者たちはRSKを基盤とした開発を始めました。RSKをベースとしたプロトコル「マネーオンチェーン(Money On Chain)」は、ビットコインDeFiエコシステム内における多くのニーズにも目を向けて開発されています。また開発チームは「RIFオンチェーン(RIF On Chain)」と呼ばれる、Money On Chainプロトコル上の製品をローンチしました。
RIF On Chainは、スマートコントラクトを通じてドルに紐づけられた、ビットコインを裏付けとするステーブルコインです。これはイーサリアム・プロトコルの「メイカーダオ(MakerDAO)」に似た仕組みを持っています。他にも、RSKを用いたプロダクトとして、Uniswapと同様のUXに特化した分散型取引所「RSKswap」がイーサリアム上でローンチされています。
既存のイーサリアム上にあるDeFiプロジェクトも、RSKの相互運用性によって接続できるため、仮想通貨全体にビットコインとの互換性が生まれ、ブロックチェーン上の金融アプリケーションに新たな有用性と流動性が生まれることが期待できます。
ビットコインの支配力が強まるにつれて、DeFiアプリケーションでビットコインをそのまま使用したいという欲求は高まるでしょう。その時には、RSKが中心的な役割を担っていくのかもしれません。
参考
・HOW RSK IS BRINGING DEFI TO BITCOIN
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参照元:CoinChoice