イーサリアムDeFiで1日で億り人? Uniswapの$UNI配布で何が起きたのか

イーサリアムDeFiで1日で億り人? Uniswapの$UNI配布で何が起きたのか

どうも墨汁うまい(@bokujyuumai)です。イーサリアムの分散型金融(DeFi)は前回のコラムからさらに白熱しており、その影響でイーサリアム価格は5万円から下落したものの4万円前後を推移しており、再度手数料は高騰しています。本稿ではUniswapの$UNI祭りで大幅なイーサリアム手数料高騰となった今回の件について解説を行います。

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Uniswapの$UNI配布

Uniswapはイーサリアム上の非中央集権取引所、通称DEXでありイーサリアムユーザーはUniswapの流動性プールにあるETHやERC20トークンを自由にスワップ(売買)することができます。見た目は非常にシンプルであり、流動性プールには基本的にETHとERC20トークン、例えばUSDCなどのステーブルコインがペアとして取引ができます。

流動性提供者はこの2つのトークンを同数プールにデポジットすることで、スワップするトレーダーから手数料を0.3%収益として受取ることができます。Uniswapは17日、このUniswapのガバナンストークンとなる$UNIをローンチ。

流動性マイニングをしていたか、Uniswapで取引をしたことがあるユーザーに対し、$UNIを配布しました。古くから携わっている流動性提供者には多くの$UNIが配布され、トレードに使用したことがあるユーザーには400UNIが一律で配布されたのです。筆者の売却レートで3ドル前後であったため、各Uniswap利用者に最低でも1200ドルが無料で配布されたということになります。

UNIの配布だけで億り人に

Uniswapのローンチは2018年11月で、約2年前となっています。2020年5月にはUniswap V2をローンチしましたが、ガバナンストークンはローンチしていませんでした。この$UNIの配布はオリジナルバージョンのUniswap V1から流動性提供を行っているユーザーへより多くの$UNIを配布しており、1UNIが400円で計算すると、UNIの配布だけで1億円以上受取っているユーザーが33人も存在するのです。

UNIの高額配布受け取りアドレスリスト

例えば2番目のアドレス「0x274d9e726844ab52e351e8f1272e7fc3f58b7e5f」は17日、16時39分に約4.8億円に相当するUNIを受取っていることがトランザクションハッシュから確認できます。

UNI配布トランザクション

出典:Etherscan UNI配布トランザクション

この中には関係者や投資家などが含まれると見られますが、個人で5000万円近く受取ったユーザーもおり、今までの貢献のたまものではありますが1日にして1億円以上の資産を得た「UNI億り人」となったのです。

イーサリアム手数料1日で10倍

Uniswapの$UNIはバイナンスなど仮想通貨取引所に上場後、1ドルをつけた後、2ドル、3ドルと高騰していきました。これによりUNIの引出し需要が一気に加速。17日早朝には70Gwei前後で落ち着いていたガス代は大幅に急騰。

800Gwei前後を推移した後、24時間のガス(ETH)使用量はUniswapだけで7069ETHに到達しました。1ETHは現在約4万円であるため、2.83億円が使われたことになります。さらにUNI関連のコントラクトはローンチから6時間しか経過しておらず、2つのコントラクトでは3時間で2172ETHが使用されており、1時間で約2900万円使用されていることになります。

UNI関連でのガス使用量

これは送金や売却ではなく手数料だけでここまで使用されているという点です。イーサリアムネットワークの混雑の理由としてテザー社が発行する、自称ドルにペッグするUSDTが3時間で545.82ETHと1時間で700万前後であることから桁違いだということが分かります。

イーサリアムマイナーの報酬が5倍

イーサリアムマイナーの報酬は、2019年のコンスタンティノープルの実装から3ETHから2ETHに減少されました。しかし、今回のUniswapのUNI配布で手数料が基本報酬の5倍となる10ETH前後まで高騰、最大で5.5倍となる11ETHにまで膨らんでいます。

DeFiでの大きな恩恵は、投資家だけでなくイーサリアムネットワークを構築するマイナーにも非常に大きな恩恵を与えていると言えるでしょう。

イーサリムのマイナー報酬データ

2020年はイーサリアム2.0のローンチもあり、イーサリアムの年となるでしょう。

イーサリアム(ETH)の価格・相場・チャート

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参照元:CoinChoice

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