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12月利上げ説を採る市場参加者が多い =市場はリスク・オンでユーロ/米ドルは? ブログ

12月利上げ説を採る市場参加者が多い =市場はリスク・オンでユーロ/米ドルは?

■ユーロ/米ドルは月足で高値圏での乱高下だったが…  今回は、ユーロ/米ドルの分析を行なう。まずは月足チャートをご覧いただきたい。 

ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大) (出所:ヒロセ通商)

 月足チャートで見ると、ユーロ/米ドルは、0.8500ドル近辺(安値は、0.8200ドル近辺)から、1.6000ドル近辺まで大きく上昇している。

 1.6000ドルの高値をつけて以降は、安値1.2000ドル程度-高値1.6000ドル程度のゾーンで大きく上下動を繰り返した。

 この「安値1.2000ドル程度-高値1.6000ドル程度のゾーンでの大きな上下動」は、個人的には、「高値圏での乱高下」だと、判断している。

 いつもではないのだが(必ずではないのだが)、一般的に、「高値圏での乱高下」は、「売りのシグナル」である。

 つまり、この大きな上下動は、いずれネック・ライン(下限)を下に割り込むことを示唆しているのだろう、と推測していた。

 このネック・ライン(下限)は、1.2000ドル近辺のことで、ネック・ライン(下限)を割り込む場合は、その後で、大きく下落する、と考える。 

 上述のように考えていたところ、1.2000ドルを割り込んだ。

 重要な節目(=チャート・ポイント)である1.2000ドルを割り込んだことで、「売りシグナル」を発した、と考える。

 サポート・ライン「緑の破線」は、その傾きを緩やかにして、2013年7月の安値1.27ドル台ミドルに合わせている。

 月足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルは、このサポート・ライン「緑の破線」を割り込んでいる。  

ユーロ/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大) (出所:ヒロセ通商)

 このサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだ時点で、まず「売りシグナル」を発した、と考える。

 月足チャートに長期のサポート・ライン「赤の破線」を表示した。

 見てのとおり、ユーロ/米ドルはこの長期のサポート・ライン「赤の破線」を割り込み、その時点でさらなる「売りシグナル」を発した、と考える。

 高値1.4000ドル近辺からの下落に合わせて、レジスタンス・ライン「緑の破線」を加筆した。

 このレジスタンス・ライン「緑の破線」は、直近(8月24日)の高値(1.17ドル台前半)に合わせて表示している。

 中長期のチャート(この月足チャート)で判断するならば、「赤の破線」を割り込んで発せられたこの「売りシグナル」のターゲットは、「紫の破線」で表示した1.18ドル台の水平線と考える。

 そして、月足チャートを見てのとおりに、上述のターゲット(1.18ドル台ミドル)は達成した、と考える。

■月足のウェッジを下抜けし、さらなる売りシグナル点灯  チャートに、長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」を表示した。2008年以降のユーロ/米ドルが、下落トレンド(下落傾向)にあることを示している、と考える。 

ユーロ/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大) (出所:ヒロセ通商)

  また、1.18ドル台に「紫の破線」で水平線を表示した。

 これらの2本の「紫の破線」に注目すると、ユーロ/米ドルは、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。

 2015年年初の値動きで、重要なチャート・ポイント1.2000ドルを割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 そして、1.18ドル台の水平線「紫の破線」を、割り込み、「三角保ち合い(ウェッジ)」を下に抜けて、さらなる「売りシグナル」を発した、と考える。

■下落のターゲットは1.0000ドル近辺か  続いて、もう1つ別の月足チャートをご覧いただきたい。このチャートには、長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」の平行線を表示した。  

ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大)「 (出所:ヒロセ通商)

 そして、長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」とその平行線「紫の破線」の値幅を示すために、「緑の破線(両端矢印)」を表示した。

 この月足チャートを俯瞰すると、中長期のサポート・ライン「赤の破線」を割り込んで「売りシグナル」を発し、1.18ドル台の水平線「紫の破線」を割り込んでさらに「売りシグナル」を発した、と考える。これらの「売りシグナル」のターゲットは、パリティ(1.0000ドル)近辺と考えることができる。

 続いて、3つ目の月足チャートを…
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中国バブル崩壊「世界大恐慌」の可能性・・大前研一さんの記事と私の対処方針

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豪ドル円含み損ほぼ解消 ドルコスト平均法とスワップポイントのダブルパワー享受中

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日銀追加緩和は「最後の一手」として封印、 米ドル/円は115.89円をめざして下落か

■為替市場は米雇用統計後もトレンドレスを継続中 為替市場は小康状態を保っている。前回コラムの指摘どおり、米ドル/円の保ち合いは続き、先週末(10月2日)の米雇用統計後もトレンドレスの状況を維持している。

【参考記事】

●日銀追加緩和観測がドル/円下支え。ブラックスワンは忘れたころに中国からやってくる!? 

米ドル/円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)

 先週末(10月2日)の米雇用統計は、市場コンセンサスに比べ、かなり弱い数字となったが、米ドル/円は「行って来い」となり、前回のコラムで記した「今晩(10月2日)の米雇用統計に基づく判断および取引は、リスクが高い」という予想が証左された。

 何しろ、同日は一時、118.68円の安値を打診したものの、終値は119.82円まで買われた。安値追いのショート筋を踏み上げる動きだったと思う。 

米ドル/円 1時間足(出所:米国FXCM)

 米雇用統計の悪化は間違いなく米利上げ時期の後ずれ観測につながったが、その観測が米国株のリバウンドを支え、リスクオフの一服ムードが一段と高まった点は大きかった。

 したがって、先週末(10月2日)の米ドル/円の「行って来い」は株式市場動向と連動した側面が大きかったと言える。米国株も日経平均も急速にリバウンドを展開してきたので、その前の急落が大きかった分、反騰もそれなりに大きくみえる。

米国株(US30) 4時間足(出所:米国FXCM)

日本株(JPN225) 4時間足 (出所:米国FXCM)

■やはり、本当のブラックスワンはまだこれから もっとも、前回のコラムで強調したように、VW(フォルクスワーゲン)にしても、グレンコアにしても、ブラックスワン的な危機を引き起す存在ではないから、市場関係者が警戒していたほどマーケットにもたらす混乱は大きくなかった。

【参考記事】

●日銀追加緩和観測がドル/円下支え。ブラックスワンは忘れたころに中国からやってくる!?

 実際、月曜(10月5日)には、香港市場にてグレンコア株が一時72%の大幅高を記録。同社株の反騰をもってリスクオフの一服が示唆され、その後、欧米株を中心に、世界の株式市場の反発が加速した経緯があった。要するに、本当のブラックスワンはまだこれからということだ。

 となると、目先、株式市場は大きく反騰してきたが、従来のブル(上昇)トレンドへ復帰するにはほど遠く、あくまで先の急落に対する修正と位置づけることが大事であろう。

 値動きが材料に先行するなら、ブラックスワンが出現する前に、株式市場が危機を予見した形で値動きを形成していくので、ブルトレンドに復帰するわけにはいかない。

 同じ見方が、米ドル/円にも…