豪ドル/円は大きく上昇して買いシグナル、 それでも売り時を待つべきなのはなぜ?
2015-12-09
月足チャートを見ると、右端のサポート・ライン「緑の破線」に沿った上昇が続いた結果、「紫の破線」で示した「下値72円-上値90円のボックス相場」を上に抜けて、「買いシグナル」を点灯させて上昇したことがわかる。
豪ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
この「買いシグナル」で、豪ドル/円は、105円台の高値をつけているが、105円台から86円台にまで大きく急落している。
86円台からは、再び大きく反発(上昇)して、102円台後半の高値をつけている。
俯瞰すると、豪ドル/円は、「赤の破線」で示したボックス相場を形成したと考える。
このボックス相場「赤の破線」に注目するべき、と考えていた。
豪ドル/円は、まず右端のサポート・ライン「緑の破線」を割り込んで、最初の「売りシグナル」を発した、と考える。
そして、この「売りシグナル」が発せられた時点でのターゲットは、このボックス相場「赤の破線」の下限(86.00円近辺)であった、と考える。
■最近の動きは2007年、2008年ごろの値動きに似ている 話を2007年、2008年ころの値動きに振るが、豪ドル/円は「ピンクの破線」でボックス相場を形成した、と考える。
豪ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
この頃は、ボックス相場「ピンクの破線」の内側で、サポート・ライン「緑の破線」を下に抜けて、「売りシグナル」を何回か発したのだが、その都度、反発(上昇)している。
しかし、最終的には、ボックス相場「ピンクの破線」を下に抜けて、明確な「売りシグナル」を発した。
今年の値動きが、この頃に似ている、と感じていた。つまり、時間が経過すると、ボックス相場「赤の破線」を割り込むことで明確な「売りシグナル」を発することになるのではないか、と考えていたわけだ。
月足チャートを見てのとおりに、ボックス相場「赤の破線」の下限(86.00円近辺)を割り込み、「売りシグナル」を発したと考える。
難しく考える必要もないので、単純に従来の安値(86.00円近辺)を更新したので「売りシグナル」を発した、と考えてもかまいません。
■週足では2009年半ばから2012年までボックス相場 続いて、週足チャートをご覧いただきたい。豪ドル/円は2009年半ばから2012年までの期間、「緑の破線」で示した「下値72円-上値90円の18円幅のボックス相場」を作った。
豪ドル/円 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
2013年の初めに、このボックス相場を上に抜けたことで「買いシグナル」を発して、上昇を始めた。
ボックス相場のセオリーに従うならば、ボックス相場上抜けの場合は、上限からボックス相場の値幅分上昇したところがターゲットになる。
このケースでは、上限が90.00円、ボックス相場の値幅が18円だから、ターゲットは、108円になる。
しかし、すでにターゲットを達成した可能性があることに留意する必要がある。
この時点での高値は、105円台半ば(105.40-50円)程度だ。
ターゲットは108円程度なので、まだ2円ほど余地がある、と考える人もいることだろう。
しかし、チャート分析でのターゲットは、そのような厳密なものではなく、「だいたいこのくらい」といった「いいかげんなもの、大まかなもの」だ。
■105円台から下落後、再びボックス相場を形成 豪ドル/円は105円台の高値から下落に転じ、「紫の破線」で示したボックス相場を形成した、と考える。
豪ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
そして、ボックス相場「紫の破線」の上限を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
月足チャートに表示したボックス相場「赤の破線」を、週足チャートにも、同じように、「赤の破線」で表示した。
豪ドル/円は、サポート・ライン「青の破線」を割り込んで、「売りシグナル」を発した、と考える。
そして、ボックス相場「赤の破線」の下限(86.00円近辺)を割り込み、新たな「売りシグナル」を発した、と考える。
この「売りシグナル」に従い、82.00円近辺まで下落したが、82.00円近辺から反転、急上昇している。
次に、日足チャートをご覧いただき…