米ドル/円は保ち合い?上放れ?115円節目 回復がカギだが、米国株バブルは大丈夫?
2017-03-03
【参考記事】
●レジスタンスとサポートの役割転換に注目! あそこを突破すれば、米ドル買いの好機!(2017年2月24日、陳満咲杜)
ドルインデックス 日足(出所:Bloomberg)
ブレイク自体は一昨日(3月1日)の出来事だが、昨日(3月2日)の安値に注目すれば、元のメインレジスタンス水準(≒107.73~75)は一転してサポートゾーンとして意識されているのもわかる。
このような状況が保たれていけば、基本的に米ドル高基調が継続するだろう。ドルインデックスの上値ターゲットとして、1月11日(水)高値の102.95前後が射程圏内に収まるだろう。
■米ドル/円も上昇波に復帰とみる理由とは? 米ドル/円に関しては、「2017年年初来展開された調整波が、2月7日(火)安値111.58円にてすでに終焉し、そこから上昇波に復帰してきた」という見方が、今週(2月27日~)の値動きによって証左された。テクニカル上のポイントとして、少なくとも以下の2点が挙げられる。
まずは、2月28日(火)の安値打診や、当日の大幅反騰だ。このシグナルについて、筆者は3月1日(水)のレポートをもって詳しく説明していたから、本文をご参照いただきたい。
米ドル/円 日足(出所:Bloomberg)
ドル/円は上昇波へ復帰する公算を高めている。昨日の安値打診、またその後の大幅切り返しが重要なヒントを示唆してくれる。
もっとも、我々のカウントでは、2月7日安値111.58の更新さえ回避できれば、同安値起点とした上昇波が継続され、また5波構造を有する推進波の構造を示す。ゆえに、2月15日高値114.96を起点とした反落、同5波構造における第2調整波としてみなされ、また昨日安値の「深押し」をもって一段と同位置づけを鮮明化された。(第2調整波は深く押してくる傾向が強いとされる)
この視点から見ると、昨日の安値打診、一旦2月24日安値を下回っていたから、同安値打診、「フェイク」(ダマシ)と見做される。何しろ、終値をもって大きく反騰し、24日終値より高く大引けしていたから、「強気リバーサル」のサインを点灯、また24日、27日上罫線が示した「インサイド」の下放れを否定してしまうから、上昇方向へ「セットアップ」されるサインでもあったとみる。
従って、これから2月21日高値113.78を上回れば、同高値が転換点として重視され、上昇波が一段と加速されよう。同高値の突破、「フェイクセットアップ」の結果であり、また証左でもあろう。
次はやはり、レポートの中で「転換点」と記した2月21日(火)高値113.78円に対するブレイクであった。
米ドル/円 日足(出所:Bloomberg)
2月21日(火)高値はなぜ重要なポイントになっているかというと、それはほかならぬ、同日の高値をもっていったん「ダマシ」のサインが形成されていたからだ。
2月17日(金)、20日(月)に形成された「インサイド」のサインに対し、21日(火)にいったん上放れを示唆していたから、本来続伸するサインが点灯していたが、その後、反落し、17日(金)安値を割り込んでしまった。そのため、15日(水)高値114.96を起点とした下落波の延長が決定づけられた。
ゆえに、2月21日(火)高値のブレイクは、114.96円を起点とした下落波の終焉を確認するポイントとしてもっとも重要性が高く、また、下落波から上昇波への転換ポイントとして挙げられる。
実際、昨日(3月2日)の安値は、2月21日(火)高値113.78円を意識していたように見え、元のレジスタンスポイントが新たなサポートポイントとして「役割転換」となれば、新たなトレンドが継続されるという見方は、基本的に先週(2月24日)の話と同様である。
【参考記事】
●レジスタンスとサポートの役割転換に注目! あそこを突破すれば、米ドル買いの好機!(2017年2月24日、陳満咲杜)
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