<i style=”font-style:normal;font-size: 97%;”>世界の為替市場参加者を震撼させる報道が</i> 出ても米ドル/円下落が限定的なワケは?

■トランプ米大統領が日本の為替政策を批判 みなさん、こんにちは。
 今週(1月30日~)、世界中の為替市場参加者を一時震撼させる報道がありました。
 それはまず、トランプ米大統領の下記のコメント。
トランプ大統領が日本の為替政策を批判
アメリカのトランプ大統領は、31日、製薬メーカーの経営トップを集めた会合で、為替について言及し、「中国が何をしているかそして日本が何年も何をしてきたか見てみろ。かれらは、為替を操作して、通貨安に誘導している」と述べ日本を名指しして批判しました。トランプ大統領が、就任後、日本の為替政策に直接、言及したのは初めてです。
出所:NHK News Web
 このコメントにより一時、米ドル/円が112.08円まで急落。
米ドル/円 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
■米国家通商会議のトップに就任したナバロ氏とは? 次は米国家通商会議のトップ、ピーター・ナバロ氏のコメント。
トランプ政権幹部、ユーロ安を批判 FT報道
トランプ米政権が新設した国家通商会議のトップのピーター・ナバロ氏が、米国と欧州連合(EU)で協議してきた環大西洋貿易投資協定(TTIP)交渉を巡り「暗黙のドイツ通貨・マルク安が貿易交渉の障害になっている」とユーロ安相場を批判していることが31日分かった。
 ナバロ氏の発言を英紙フィナンシャル・タイムズが31日報じた。国家通商会議は政権の貿易政策の司令塔を担う。ナバロ氏は米中貿易を専門とする経済学者で選挙戦中はトランプ氏の経済政策の立案を担った。
 ナバロ氏はTTIPについて米国が巨額の貿易赤字を抱えるドイツが「大きな障壁になる」と指摘し、通貨安を理由に挙げた。ユーロ圏はギリシャなど南欧諸国の債務不安で通貨が下落。ドイツはユーロ安で輸出を増やし、対米貿易の不均衡につながっている。
出所:日経新聞
 ナバロ氏のコメントにより一時、ユーロは米ドルに対して急騰。
ユーロ/米ドル 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
 両米当局者からのコメントはどちらも米ドル高抑制コメントだったことがマーケットを震撼とさせたわけです。
 まず、ナバロ氏のコメントですが、彼は国家通商会議のトップ。対中通商、外交、防衛においてかなりのタカ派です。
 そして、著書は『米中もし戦わば 戦争の地政学』という過激なもの。
 彼はこれからもいろいろと過激なコメントをすることが想定され、そのたびにマーケットはボラタイルに動くことが想定されます。
 逆にいえば、彼の過激なコメントは徐々にマーケットに織り込まれつつあるともいえます。
そして、注目は前述のように、トランプ米大統領の…

参照元:ザイFX! 西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

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