一方的な株高・円安になりにくいワケは? GPIFの株買い・円売りはまだ続くのか?

■ギリシャと中国株式市場がとりあえず落ち着いた ギリシャの問題も、結局、ギリシャが屈した形となって決着を見る見通しとなりました。
 中国の株式市場も、中国当局のなりふり構わぬ対応で下落に歯止めがかかっています。
【参考記事】
●日中株価がさらに急落する可能性は低い。中国政府の「死に物狂い」の対応策とは?(7月9日、今井雅人)
 2つの不安材料がとりあえず落ち着いたことで、市場も、その前の段階のところまで戻してきています。
 結局のところ、ポジション調整の材料とされてしまったということだと思います。
 ただ、中国株式に関しては、下落は止まったものの、反転して上昇トレンドに向かう可能性は低いと私は考えています。
上海総合指数 日足(出所:CQG)
■イエレンFRB議長の議会証言に注目! さて、米国では、7月15日(水)に、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長が、半期に一度の議会証言を米下院金融委員会で行いました。
 まず、その内容から見てみましょう。
「米経済はこれまでよりもかなり良い状況にあると言える。低金利がその支えとなってきた。利上げに踏み出す決定は経済状況が決して悪くないとする我々の見方を反映する。
米経済は望ましいとされる状況に近づきつつあり、利上げをこなせるだけでなく、利上げを必要とする状況にあると考える。逆風は存在し、FRBは金融政策を用い、それを克服することに取り組んできた」
「利上げにより経済がリセッションに陥ると予想される場合、利上げは行わない。我々は、議会に委託された目標の達成に向け金利の引き上げが適切となるほどに経済が十分に力強いと見なす時に、利上げを実施する」
「(利上げを)待ち過ぎた場合、利上げを開始した後は、より速いペースで実施しなくてはならないことを当然意味する。このため、若干早めに開始することの利点は、金利の道筋が緩やかなものになる可能性があるということにある。
現時点ではFF金利(※)の引き上げを行う適切な時期をめぐる判断はしていない。我々の判断は、経済の進展、およびその進展が我々の見通しにどのような影響を及ぼすかに左右される」
(編集部注:「FF金利」とは、フェデラルファンド金利のことで、FFレートとも呼ばれる。米国の政策金利)
 少し解説を…

参照元:ザイFX! 今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

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