「米ドル高の弊害」へ言及があれば一気に センチメント逆転か。「その時」を警戒せよ!

■感謝祭明けの変化を「本邦実需勢の買い」が下支え 前回のコラムで私は、「感謝祭明けの市場、つまり来週(11月28日~)からの市場が、休日前とは雰囲気が一転して変化してしまうということも、可能性として準備しておかなければならない」とお伝えしました。
【参考記事】
●米ドル/円の連騰を演出しているのは誰?上値メドは? 感謝祭明けたら空気一変か(11月24日、今井雅人)
 実際、感謝祭の休暇明けとなった11月28日(月)は、アジア時間から売りが強まる展開に。一時、111.358円まで大きく売り込まれる場面も見られました。しかし、その後は、月末に向けて「本邦実需勢の買い」などが目立つと、再び上値を試す展開となりました。
 市場では、「年金資金など長期的な資金のリバランスの買いがかなり持ち込まれたのではないか」との声も聞かれており、こういったしっかりとした実弾が感謝祭明けの、まさにセンチメントが変わろうとしていた局面を下支えすることになりました。
米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
■OPECでは、日量120万バレル減産で合意 また、昨日11月30日(水)には、OPEC(石油輸出国機構)定例総会が開催されましたが、前日の物別れとも思われた状況から一転。「日量120万バレルの減産」で合意しました。
 WTI原油先物価格が急騰したほか、米長期金利や夜間取引の日経平均先物の大幅な上昇を受けて、米ドル/円も上値を試す展開となりました。
【参考記事】
●OPEC原油「減産」合意でリスクオンだが、とりあえず影響は一時的とみる理由は?(9月29日、今井雅人)
WTI原油先物 1時間足(出所:CQG)
■強い経済指標結果も重なり、米ドル/円は114円台へ! さらに、11月29日(火)の予想を上回る7-9月期米GDP改定値に加えて、30日(水)の11月ADP全米雇用報告や11月米シカゴPMIも予想を大幅に上回る強い結果となりました。
 極めつけに、ロンドン時間16時(日本時間:午前1時)ロンドンフィキシングで月末に絡むまとまった規模の米ドル買いが持ち込まれると、米ドル/円は、一気に114.54円まで買い上げられました。
 本日12月1日(木)も、朝方、一時114.829円まで上昇。高値を更新しています。
米ドル/円 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
 昨日11月30日(水)は…

参照元:ザイFX! 今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

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