ブラジル4年ぶりの利下げ決定でリスクオフ 拡大の可能性低下? その理由とは…!?
2016-10-20
(出所:ブラジル中央銀行)
ブラジル中央銀行は19日の金融政策委員会で、政策金利を0・25%引き下げ、14・0%にすることを決めた。利下げは2012年10月以来、約4年ぶり。
中銀は15年7月以降、14・25%の高金利を維持してきた。インフレ率が落ち着きを見せ始めたことから、低迷が続く景気に配慮して利下げを決めた。決定は全会一致だった。
出所:Bloomberg
低迷が続く景気に配慮という点もありますが、主要国と違って、新興国通貨にとっての利下げは通貨防衛策の必要性の低下を意味します。
米ドル/ブラジルレアル 日足(出所:CQG)
グローバルな株の急落といったマーケットに強い負荷がかかった場合、新興国通貨は真っ先に売られる傾向にあります。
こうした局面では、中銀が「利上げ」という手段を使い、通貨を防衛しようとします。
今回ブラジルが利下げ、つまり、金融緩和を決断したということは、マーケットでウワサされているような「トランプリスク」や「ドイツ銀行の経営破たん」といったリスクオフ拡大の可能性が低下したという意味でもあります。
■WTI原油は51ドル台、日経平均は1万7000円台回復 こうした環境下、前回のコラムでも取り上げたWTI原油価格は51ドル台まで回復。
【参考記事】
●原油上昇と金反落が米ドル/円をサポート。105円突破すれば109円台へ上昇濃厚!(10月13日、西原宏一)
WTI原油先物 日足(出所:CQG)
日経平均も久しぶりに、1万7000円台を回復。
日経平均 日足(出所:CQG)
多くのリスクオフ要因がメディアで取り上げられていますが…