6月に日銀追加緩和の可能性高し!! その理由は? 追加緩和あれば円安へ!
2016-06-09
先週6月3日(金)に発表された米国の雇用統計5月分は、非農業部門就業者数が3.8万人の増加と、事前予想16万人の増加をはるかに下回り、実に6年ぶりの低水準となりました。
また、4月分、3月分が、それぞれ3.7万人、2.2万人の下方修正となりました。
米雇用統計(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
正直言って、これほど予想より悪い雇用統計の結果を、ここ数年見たことがありません。この衝撃的な結果によって、市場のムードが一変しました。
■6月、7月はおろか、2016年内の利上げはないかも!? それまでは、2016年6月にもFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げが実施されるのではないか? という観測が広がっていましたが、今回の結果で、一気にその観測は萎んでしまいました。
【参考記事】
●FOMC議事録で6月米利上げ可能性浮上! だけど、ドル高トレンドを作るのは困難か…(5月19日、今井雅人)
●米国は利上げはしてもドル高は望まない。大きく下落した豪ドルの底打ちは近いか(5月26日、今井雅人)
そればかりか、7月も利上げが見送られ、場合によっては2016年内の利上げはないのではないか? という声も市場関係者の中で聞かれるようになってきています。
■結果、為替市場は米ドル全面安の展開に 実際に、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長も、週明け6月6日(月)の講演で、雇用統計の結果を「失望した」と表現し、当面、今後の経済指標の結果を見守る必要性があることを認めています。
為替市場においては、当然のように米ドル全面安の展開となり、その流れは今も続いています。
米ドルVS世界の通貨 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 4時間足)
米ドル/円も、109円台前後から106円台にまで米ドル安・円高が進み、その後、一向に戻る気配を見せていません。その他の通貨に対しても、軒並み米ドル安傾向が続いています。
米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
■豪ドル/米ドルは、予想どおり上昇へ 前々回のコラムで、豪ドル/米ドルのチャートを使って、上昇するのではないか? という見通しを書きましたが、米ドル全面安の流れの中で、見事に上に突き抜けました。
チャートやポジション動向というのは、かなり有効に機能することが改めてよくわかりました。
【参考記事】
●米国は利上げはしてもドル高は望まない。大きく下落した豪ドルの底打ちは近いか(5月26日、今井雅人)
豪ドル/米ドル 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 日足)
さて、今後の展開ですが…