FOMC議事録で6月米利上げ可能性浮上! だけど、ドル高トレンドを作るのは困難か…
2016-05-19
そうした中、4月26日(火)~27日(水)に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録が5月18日(水)に発表されました。
その中の注目する部分を抜粋してみます。
「大半の参加者は、今後入ってくるデータが、4-6月に経済成長が上向き、労働市場が引き続き力強さを増し、インフレが委員会の目標2%に向けて進展している状況と一致すれば、FF金利導入目標のレンジを6月に引き上げるのが適切になる可能性が高いと判断した」
「入手する情報により、次回会合時に政策スタンスの調整が適切になる可能性については、参加者はさまざまな見解を示した」
「総じて、政策の選択肢をオープンにしておき、この決定を下す上での柔軟性を維持するのが適切だと判断した」
つまり、今後のデータが良ければ、2016年6月に利上げをする可能性が高いと述べているわけです。
これまで、市場での見方は6月利上げの可能性はかなり低いというのが大半でした。しかし、この議事録を見る限り、市場が考えている以上に6月に利上げの可能性が高いということが明らかになったわけです。
■FOMC議事録を受けて米ドル全面高に! これを受けて、米ドル全面高となっています。
米ドル/円は110円台まで上昇したほか、ユーロ/米ドルも1.12ドル台前半まで下落しました。
米ドル/円 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
ユーロ/米ドル 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
米10年債利回りが1.88%台まで上昇するなど、米国の長期金利も上がっています。
米10年物国債利回り(米長期金利) 1時間足(出所:CQG)
しかし、たしかに確率は高くなったとはいえ、今後、出てくる経済指標の結果によっては利上げは見送られるわけですから、この議事録だけで米ドル高トレンドを作るのは難しいと考えています。
引き続き、レンジトレードをする時期であると考えています。
ただし、どちらかと言えば、米ドル高方向に向かう可能性の方が高いのではないかと思っているので、できれば米ドル買いを先行したトレードをした方が良いのではないでしょうか。
米国の利上げ期待が高まると…