米ドル/円は114円台後半の最重要ポイントを ブレイクするかどうかというところまできた。 過去の高値が集中するここを上抜けられる?

この1週間は先週のコラムで書いたとおりの動きに 先週10月14日(木)、このコラムでは以下のようにお伝えしましたが、この1週間はまさにそのとおりの動きとなってきています。
.blockquote { background-color: #f0f0f0; margin: 15px 15px 0; position: relative; padding: 40px 15px;}.blockquote:before{ position:absolute; content:'“'; font-size: 40px; color:#999; top: 10px; left: 10px;}.blockquote:after{ position:absolute; content:'”'; font-size: 40px; color:#999; bottom: -20px; right: 10px;}.blockquote cite { display:block; text-align: right; color: #999; font-size: 12px;}FX市場でも、米ドル買いポジションの利食い売りが出てきており、米ドル/円も113円台前半まで一時下落しました。
しかし、これらの動きはあくまでもポジション調整の範囲内でのものだと私は考えています。
米国の金融政策の方向性がはっきりしている以上、米長期金利の上昇と米ドル高がまだ続く可能性が高いと思っています。
米ドル/円は、前々回のコラムでもお話したとおり、114円台半ばが当面のターゲットになるでしょう。
ユーロ/米ドルについては、クロス円がしっかりしていることもあって、ここからなかなか下がり難くなってくるかもしれません。
引用元:1米ドル=114円台半ばが当面のターゲットに。米金融政策の方向性がはっきりしている以上、米ドル高がまだ続く可能性が高い!【参考記事】●ユーロ/米ドルに大相場の可能性! 目立ったチャートポイントのない空白地帯が続き、1.06ドル台までの大幅下落も!(10月1日、今井雅人)
市場は早くも2022年中の米利上げを織り込む動きに 米長期金利(米10年債利回り)は10月14日(木)に1.5055%まで低下しましたが、今週(10月18日~)に入って一転して急速に上昇しました。10月20日(水)のアジア市場では一時的に1.6707%を付けています。
米長期金利(米10年債利回り) 日足(出所:TradingView)
 英国の中銀総裁が利上げの必要性を訴えているように、世界的なインフレ懸念の高まりも、米長期金利の一段の上昇を後押ししています。
 今週に入って、ウォーラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事が「高水準のインフレが続くなら早期利上げを支持する」などの見解を表明していますが、FRB内でもインフレが「一時的」であるにせよ、想定を超えた長期のインフレへの対応が迫られる可能性が出てきているということだと思います。
 市場ではすでに、来月11月のFOMC(米連邦公開市場委員会)でテーパリングの開始を決定し、2022年半ばでの終了というスケジュール感は織り込んでいます。
 早くもその後の利上げがいつ始まるかという点に注目が集まり始めているようです。
 FF金利先物から算出する利上げ確率では、2022年11月がすでに100%を超えていますので、2022年中の利上げを織り込む動きとなっています。
米ドル/円は114円台後半のポイントを何度か試したあと、結局は上方向に抜けるイメージ 米長期金利に敏感に反応する米ドル/円ですが、先週末に一気に114円台まで上昇。今週、10月20日(水)のアジア市場では、チャート上でのポイントとしてかなり意識されていた2018年10月の高値114.55円を上抜けて買われました。
 そして、もう1つの上値のメドとなっていた2017年11月の高値114.73円直前まで上昇。非常に重要なポイントをブレイクするかどうかのところにきています。
米ドル/円 月足(出所:TradingView)
 10月20日(水)の海外市場では、いったんは利食い売りが出て114円付近まで下押ししていますが、先週のコラムでもお伝えしたとおり、米国の金融政策の方向性やスケジュール感がはっきりしている以上、米長期金利の上昇とともに米ドル高方向へ抜けていくと考えています。
【参考記事】●1米ドル=114円台半ばが当面のターゲットに。米金融政策の方向性がはっきりしている以上、米ドル高がまだ続く可能性が高い!(10月14日、今井雅人)
 米ドル/円は114円台後半のポイントを何度か試したあと、結局は上方向に抜けるイメージ。
 ユーロ/米ドルは米ドル/円ほどの方向性はまだ出ないものの、最終的には下方向に抜けていくと思っています。
ユーロ/米ドル 日足(出所:TradingView)
 対英ポンドでのユーロ売りも再び強まっていますので、ユーロ/米ドルの戻りが限定されているのだと思います。
ユーロ/英ポンド 日足(出所:TradingView)
 個人的には、米ドル/円のロングとユーロ/米ドルのショートポジションを持ったまま、ブレイクするのを待ちたいと思います。
中国恒大集団の公式のデフォルト期限が10月23日に設定されていることに注意 1点だけ注意したいことは、中国恒大集団の公式のデフォルト期限が週末の10月23日(土)に設定されていることです。
 この話題は市場参加者の中ではかなり食傷気味となっているようですが、一応警戒しておきます。
【参考記事】●米ドル買い中心戦略を継続! 中国恒大集団の経営危機は、今後金融市場に大きな影響を与えるほどのものではない(9月17日、今井雅人)

参照元:ザイFX! 今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

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