状況次第で米国でもマイナス金利導入か。 ドル/円レンジは106~108円。逆張り継続!
2020-05-14
しかし、事はそれほど単純ではありません。
まず、コロナウイルスは、終息したわけではありません。まだまだ世界中に、ウイルスは蔓延しているわけです。日本でも気を抜けば、またすぐに感染が広がります。
新型コロナウイルス感染者数(上段)と死者数(下段)の推移(全世界・累計)(出所:世界保健機関)
それはすでに、韓国やドイツの例を見れば明らかです。米国でも、そうした傾向が見て取れます。
また、1つの都道府県内の移動は、ある程度、自由になったとしても、その他の地域との移動は、抑制的にせざるを得ません。そういう中で、コロナウイルスと共存しながらの経済運営をしていかなければいけないということです。まずは、その認識を共有したいと思います。
■米経済の下振れ懸念で米国株は大幅安 さて、昨日(5月13日)、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長は、米国経済には、とても懸念されるダウンサイドリスクがあるという趣旨の話をしました。
5月13日の講演で、米国経済に深刻なダウンサイドリスクがあるとの認識を示したパウエルFRB議長 (C)Bloomberg/Getty Images News
そのことにより、株式市場が一時、大きく下落することとなりました。
NYダウ 1時間足(出所:Trading View)
まあ、しかし、それは当たり前のことで、経済が再開されたからといって100%戻るということはあり得ません。だましだましの再開になるのは見えています。経済にとって厳しいのは、当たり前です。
■金融システムを壊さないことが大事 ここから大事なことは、まず、金融システムを壊さないこと。これに尽きます。
リーマン・ショックは、金融システムを崩壊させてしまったことで、実体経済に甚大な悪影響が出て、その影響が長期化しました。
【参考記事】
●長期目線で株は二度とない絶好の買い場! でも、為替相場は短期のトレンド狙いで!(4月2日、今井雅人)
今回は幸いにして、ここまで、中央銀行などが積極的な資金供給を行ったりしたことで、金融システムはかろうじて維持されています。これを、とにかく壊さないこと。それができれば、相場は崩れません。この部分を、今後は注視していきたいと思います。
さて、今、トランプ大統領がFRBに対して…