新型肺炎は中国の問題から世界的な問題へ。 米ドル/円は105円程度まで下落の可能性も
2020-02-28
NYダウ 日足(出所:Bloomberg)
世界の通貨VS円 4時間足
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■問題は非常に強い感染力 新型肺炎の特徴をもう一度、整理をすると、重症化率は通常のインフルエンザより少し高い程度であるということですが、感染力は非常に強いということになると思います。
※WorldometerのデータをもとにザイFX!が作成
この、感染力が非常に強いというのが問題です。
ここのところの感染者を見てみると、感染した人の家族などが軒並み感染するなど、すごい感染力なのがわかります。また、大型客船、ダイヤモンド・プリンセス号に乗船していた人に限れば、なんと、2割以上の人が感染したという状態となっています。
これだけ、感染力が強いとなれば、放っておけば、一気に感染が拡大してしまうのは、火を見るより明らかです。
そうなれば、ともかく感染を防ぐような体制を作ることが必須になってきます。
各国の政府も、初めは様子を見ていたとしても、感染が拡大し始めれば、さまざまなイベントを中止したり、国民に出歩かないように指示を出さざるを得ません。実際、日本政府は、イベントの中止、延期を国民に広く求め、全国の学校に対して休校も要請するという対応に出ました。
【参考記事】
●新型コロナの初動対応に失敗した日本政府。円安は「日本売りそのもの」だと認識すべき(2月21日、陳満咲杜)
■最低でも数カ月間は経済活動が停滞か これは、何も日本に限ったことではありません。ウイルスに国境はないからです。
すでに、国内で感染者が出た国は、南極を除いた5大陸に広がっています。これから、もっと増えていくでしょう。
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染状況マップ(2月27日時点)(出所:世界保健機関)
そうなると、国同士での渡航制限が益々、広がるだけではなく、それぞれの国内でも、経済活動が一気に停滞していくのは間違いありません。
中国の例を見てもわかるとおり、ウイルスの完全制圧には、最低でも数カ月間はかかります。それだけの期間、経済活動が停滞するということは大打撃です。
1週間ほど前から、金融市場が反応し始めていますが…