上値重いユーロ/円は115円レベルへ下落か。 市場はECBの金利正常化時期の遅れを懸念

■新型コロナウイルス感染拡大報道受け、米国株は反落 みなさん、こんにちは。
 先週(1月20日~)前半まで、米国のメディアでは新型コロナウイルスについて、あまり大きく取り上げられていませんでした。
 マーケット参加者の多くが、アジアのローカルニュースに過ぎないと判断していたわけです。
 そのため、NYダウも2万9000ドル台を維持し、堅調に推移していました。
 しかし、米国で新型コロナウイルスの感染者が出たことで、マーケットのセンチメントは大きく変わります。
 マーケットは、コロナショックが中国経済の新たなけん引役である個人消費に大きな打撃を与えることを危惧し、米国株は反落。
【参考記事】
●コロナウイルス騒動で景気低迷!? 隠れQE打ち切りに言及するのか? FOMCに注目!(1月27日、西原宏一&大橋ひろこ)
新型コロナウイルス、中国経済成長の新たなけん引役の脅威に-S&P
投資に代わる中国経済の重要なけん引役になった個人消費が新型コロナウイルス感染拡大による打撃を受けそうだと、S&Pグローバル・レーティングは指摘した。
出所:Bloomberg
 NYダウは一時、2万8440ドルまで急落。
NYダウ 日足(出所:Bloomberg)
 原油や銅も大きく値下がりし、マーケットはリスクオフへ。
WTI原油先物 日足(出所:Bloomberg)
NY銅先物 日足(出所:Bloomberg)
 米ドル/円も一時、108.73円まで下落しました。
 本稿執筆時点では、200日移動平均線が108.47円に位置しており、米ドル/円をサポートしていますが、中国発のパンデミックリスクが、マーケットのテーマとなっている現状では、米ドル/円の上値は限定的。
米ドル/円 日足(出所:Trading View)
 筆者が使用しているインディケーターである、TDシーケンシャル(※)では、昨年(2019年)8月に105.05円から始まった米ドル/円の上昇相場の終焉が示唆されています。
(※編集部注:「TDシーケンシャル」とは、トーマス・R・デマーク氏が開発したテクニカル指標の1つ)
 米ドル/円は調整局面入りした可能性が高まっています。
 加えて、もうひとつ…

参照元:ザイFX! 西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

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