米ドル円買いポジションを安値で作っていく仕組み プット売りその2

前回に引き続き、「プットオプション売り」についてまとめていきます。前回記事:プットプション売り FXよりも損失が減らせる仕組みプットオプション売りは、権利行使日に一定条件が揃うと「FXの買いポジション」に変換するようになっています。この仕組みを活用していくことで、「買いポジションを安値で作る方法」としても使えます。今回はその辺をご説明していきます。 満期日以降FXポジションにする場合プットオプション売りも満期日以降FXポジションに変更して保有ができます。発生するのは、米ドル円買いポジションです。「行使方法」をスポットにしておいて、「米ドル円が行使価格未満」になったときに米ドル円買いポジションが発生します。スポットの説明:「途中決済」「スポット」「キャッシュ」の違い この仕組みは、「買いポジションを安値で作る方法」として使えます。今回のケースで考えると、108.476円で米ドル円買いポジションを作ろうとしたとします。自分としては、「108.476円が底だと思っている」ような状況です。でも、現実にはそのあと下げてしまうようなことはよくあるものです。この時、FXポジションではなくて、権利行使価格108円のプットオプション売りを仕掛けたらどうなるでしょう。もしも、下げる展開となれば満期日には「108円の米ドル円買いポジションが発生します。プレミアム72,200円の受取もそのままです。権利行使日に米ドル円が108円未満であれば、108円の米ドル円買いポジションが発生します。この状況をFXで単純にポジションを作った場合と比較してみましょう。下げた場合のFXとFXオプション比較FXの場合:108.476円の買いポジションプットオプション売り:108円の買いポジション+72200円受取「下げた場合」には、単純に108.476円でFXの米ドル円買いポジションを作るよりは有利です。72200円のプレミアム受取はスプレツド換算で72.2銭に相当します。プレミアム部分を考慮した場合の買値108-0.722=107.278円FXで単純に買った場合の108.476円に比べると、1.198円買値を有利になっていることになっています。実際に、この方法で何度かポジションを作っています。参考記事:FXの実質買値を下げた方法~米ドル円買値を約2円下げたケースこのように、やり方次第で2円くらい下げることができます。本当のデメリットは上昇時?この方法、良いことばかりではありません。下げた時には、「買い平均値を有利」にできるのですが、上げたときには別の意味で悲しいことも起こりえます。それは「大きく上昇した時」です。「利益」はあるんです。でも、プットオプション売りは「利益限定」なのです。先程のケースで、米ドル円が5円・10円と上昇した場合、FXでの米ドル円買いポジションであれば利益をどんどん大きくできます。でも、プットオプション売りの利益は限定されています。どんなに上昇しても利益上限は72,200円より増えることはありません。先程、「別の意味で悲しいこと」と書いたのは「大きく利益が出る局面となったときでも利益が限定されてしまう」ということです。権利行使日になっても「インザマネー」ではないので、FXポジションが発生することもありません。1円程度の上げ相場であれば、それほど気にすることはありませんが、5円・10円の大きな上昇を取り損なうのは辛いですよね。プットオプション売りを使う際は、この辛い部分も意識していかねばなりません。この運用法でも、この方法を定期的に使っていきます。「FXオプションからのスワップ投資」での使い方下げ止まり近いところで仕掛けていく。下落:「米ドル円買いポジション」として保有予定上昇:プレミアム利益受取のみ仕掛けは、米ドル円が下げ止まり近いと感じるところで行います。米ドル円買いポジションを作るタイミングと同じ感覚です。確率的には、そのまま上昇して利益になることが多くなるはずです。ただ、下落した場合はそのままFXでの米ドル円買いポジションとして保有していきます。こうしていくことで「FXよりも安値で買いポジション」を作りやすくなります。こうやって、安値で買いポジションを丁寧に作っていけば、大きな目の下げ相場でも大きな含み損に苦しむことは少なくなるはずです。この運用法では、この部分を重視してやっていきます。プットオプション売りを仕掛けた後に、大きく上昇することもあるかもしれませんが、それはやむを得ないこととして諦めます。それよりも、長くスワップ投資を安心して受取続けられる「安値の買いポジション作り」に専念します。長い目でみれば、こうすることで安値の米ドル円買いポジションが増えていくことで、将来の大きな利益につなげていけるという目論見です。

参照元:お気楽FX 相場生活入門編

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