米ドル高・円安で米ドル/円は110円超えへ! スワップ狙いのトルコリラ/円買いも有効か
2019-11-28
NYダウ 日足(出所:Bloomberg)
ナスダック総合指数 日足(出所:Bloomberg)
その背景には、元々、経済が好調なことに加えて、FOMC(米連邦公開市場委員会)で3回連続の利下げが実施されたこと、そして、米中貿易交渉の合意に、楽観的な見方が広がっていることが挙げられます。
【FX初心者のための基礎知識入門】
●FOMCとは? 米国の政策金利FFレートやイベントのスケジュールを徹底解説!
■金融政策面では米ドルが優勢な展開 FOMCに関しては、今後しばらく、今の状態を継続することをパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長も示唆していますので、今後3~4カ月はこのまま、現状維持になると思います。
※フェデラル・ファンドレートの誘導目標レンジ上限を掲載
※FRBのデータをもとにザイFX!が作成
ですから、さらなる相場の変動要因には、なりにくいかなと思います。
【参考記事】
●米連続利下げ終わりで米株高も息切れ? ドル/円はレンジ…108円台前半で買い方針(11月14日、今井雅人)
ただ、今後、追加の金融緩和をするのは米国ではなく、ECB(欧州中央銀行)や日銀の可能性が高いと、市場関係者の多くは見ていますので、そういう点においては、やや米ドルが優勢な展開になるのかなと考えています。
■米中貿易交渉は合意に向けて進みそう 米中貿易交渉に関してですが、米国サイドからも中国サイドからも、そろそろ第1段階の合意に達しそうであるとの見方が示されています。
そういう点を、市場は考慮しているのだと思います。
ただ、トランプ米大統領が香港人権・民主主義法案に署名をしたことに対して、中国が内政干渉だと激しく反発しています。
これが、米中貿易交渉の行方に影響してくる可能性があるので、少し注意が必要かもしれません。
今井氏はトランプ米大統領が香港人権・民主主義法案に署名したことは、米中貿易交渉の行方に影響してくる可能性がありそうだと指摘。写真は2017年11月の米中首脳会談時のもの (C)Bloomberg/Getty Images
しかしながら、中国は、たしかに面子の国ではありますが、貿易交渉は中国経済の生き死にを左右するものですので、ここはぐっとこらえて、合意に向けて進むのではないかと、私は考えています。
さて、それ以外のところを見回してみても…