10月は重要イベントが目白押し! 米ドル/円の108円台超えは考えにくい
2019-10-03
※筆者提供の情報をもとにザイFX!が作成
■円相場は米中貿易交渉の行方次第!? 米中貿易交渉は、今、金融市場がもっとも注目しているテーマです。
トランプ米大統領は一時期、中国と部分合意をしてもいいという発言をして、市場に安心感を与えましたが、その後、手のひらを返して、全体合意でなければダメだと言い出しています。
また、来年(2020年)の大統領選挙までに合意をする必要はないと言っています。
【参考記事】
●トランプ発言で米中の問題は振り出しへ。円高傾向…ユーロ/円の売りが良さそうか(9月26日、今井雅人)
こうした背景の1つには、日本との貿易協定が合意に達し、米国内でこの成果をアピールすることができるため、中国に対しては強硬姿勢を貫くということになったのではないか、と私は考えています。
それにしても、まったくもってトランプ米大統領には、振り回されっぱなしです。
日本貿易協定が合意に達したため、トランプ大統領は中国に対しては強硬姿勢を貫くということになったと今井氏は指摘。10月10日(木)から始まる米中閣僚級会合には、非常に高い注目が集まりそうだ。写真は2019年6月に開催された大阪G20時のもの (C)Visual China Group/Getty Images
10月10日(木)から始まる米中閣僚級の会合ですが、全体合意が前提であれば、また交渉は決裂する可能性が非常に高くなってくると思います。
交渉の行方に注目が集まるのは必至です。交渉が暗礁に乗り上げれば、確実に円高になるだろうし、進展があれば、円安という反応になるでしょう。
世界の通貨VS円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
■混迷を極めるブレグジット。まだまだ一波乱も… ブレグジット(英国のEU離脱)の問題も、混迷を極めてきました。
ジョンソン英首相は、EU(欧州連合)との合意があるなしにかかわらず、10月末のブレグジットを目指すと言っていますが、英国議会は、合意なき離脱を回避するために、10月19日(土)までに離脱協定が議会承認されない場合は、首相に離脱延期申請を義務づける法律を成立させています。
10月17(木)~18日(金)に欧州理事会があるので、そこで協定の合意が取り付けられなければ、離脱延期を申請しろということです。
こうした状況に陥っているにも関わらず、ジョンソン英首相は強気の姿勢を崩していません。まだまだ、一波乱あるかもしれません。
【参考記事】
●トランプ発言で米中の問題は振り出しへ。円高傾向…ユーロ/円の売りが良さそうか(9月26日、今井雅人)
●今、市場が注目する4つの材料を総点検! 英首相の飛び道具で英ポンドは再び暴落!?(9月19日、今井雅人)
●ジョンソン英首相が窮地!? 英ポンド急騰! しかし、英ポンドはいずれまた売られる(9月6日、今井雅人)
●ユーロ/米ドルにテクニカル的な下落余地。10月の英ポンドは乱高下しやすい!?(10月1日、バカラ村)
英ポンド/米ドル 日足(出所:TradingView)
また、10月24日(木)のECB(欧州中央銀行)定例理事会や…