FXオプションの権利行使ってどんなの? 【米ドル円三方よし戦略 2019年8月8日】

FXオプションポジション1本が権利行使となり、FXポジションが発生しています。その内容と既存ポジション状況についてまとめました。権利行使で109円の米ドル円買いポジション発生毎週水曜日は、FXオプションの権利行使日です。昨日は私の保有ポジションでも権利行使されたものが1本ありました。一番上のポジションが、権利行使で発生した「米ドル円買いポジション 5万通貨」です。買値が109円になっているのが確認できるでしょうか。昨日の米ドル円は105~106円台だったのに、昨日発生した買値が109円なんです。最初は、この現象はちょっと不思議な感じがするのですが、これがFXオプションの権利行使の仕組みです。この109円は、もともとのFXオプションの権利行使価格です。このFXポジションの元となったFXオプションポジションは「プットオプション売り」です。プットオプション売りは、清算方法を「スポット」にしておくと権利行使日に権利行使価格(今回109円)よりも米ドル円値が安値の場合にFXの米ドル円買いポジションに変身するということになっています。こう書いても、経験したことがないと「不思議な感じ」でしかないと思います。私にとって、この権利行使は2回目の経験です。最初は、「どうなるんだろう?」という気持ちも半分ありました。頭では理解していても、実際に経験しないとわからない部分です。。米ドル円三方よし戦略は、「FX」⇒「FXオプション」⇒「FX]のような感じでポジションを変化させていくことで利益を蓄積していきます。今回もその一環ということになります。米ドル円三方よし戦略 概略この取引は、FX+FXオプションによる連携運用で資産を増やしていく運用法「米ドル円三方よし戦略」です。参考記事:米ドル円三方よし戦略この米ドル円三方よし戦略は以下の特徴があります。米ドル円が上がってよし米ドル円が下がってもよし米ドル円が動かなくてもよし米ドル円相場がどのように動いても、自分にとっては良い結果になるはずなのでが、この運用法のポジションです。伊藤忠商事の経営理念などで有名な近江商人の「三方よし」にあやかり、「米ドル円三方よし戦略」と呼んでいます。FXオプションを使うことで、これが可能になります。今回の戦略は、以下のような方に有効です。今回戦略の目論見長期的には円安になるだろうとみている。でも、短期的には円高もありそうだ。円高時に米ドル円買いポジションを有利な値でつくりたい。もしくは、このまま円安になっても利益をとりたい。こう考えている方には、米ドル円がどのように動いても三方よしとなるのが今回の戦略です。こう考えていない方には、三方よしになるとは限らないかもしれないのでご注意ください。日米の経済成長格差を見る限り、一時的には円高傾向となっても、長期的には円安傾向になるのが自然だろうと私はみています。米ドル円買いポジションを持ち続ければ長期的に問題はないと思っています。でも、超長期保有というのはそれなりのリスクも取り続けないといけません。出来るならば「買いポジションを米ドル円が下がったところで作っておきたい」という気持ちもあります。今回の「米ドル円三方よし戦略」でそれができるかもしれません。やり方は簡単です。米ドル円のプットオプション売りを長期保有するだけだからです。プットオプション売りの仕組み米ドル円プットオプション売りは上図のような性質を持ちます。「売り」の性質上、オプション値が上がれば損失・下がれば利益となります。FXオプションの仕組みは下記ページにてまとめています。参考記事:FXオプションの仕組み今後の値動きでどうなるかを列挙するとこうなります。期日までは、米ドル円上げなら下がり(利益増あるいは損失減))、米ドル円下げなら上がる(利益減あるいは損失増)。日数が経てば時間的価値減少とともに下がりやすい(利益増または損失減)。利益が取りやすいものの利益上限は限定される。大きな円高となれば、相応の含み損となる。米ドル円が期日に権利行使価格よりも上がればプレミアム分の利益を受け取れる。米ドル円が期日に権利行使価格よりも下がればプレミアム分の利益を受け取って買いポジションが発生する。つまり、「米ドル円三方よし戦略」に合わせて表現しなおすとこうなります。上げてよし:単純に利益」となります。下げてよし:利益+現在値よりも安値で米ドル円買いポジションを保有できます。動かなくてよし:時間的価値減少により利益が増え易くなります。なんか・・・・本当にそうなるの?・・・・って感じですよね(笑)。どうなるかは、今後の状況でお見せしていきます。尚、要注意は下げ相場です。米ドル円プットオプション売りは、米ドル円買いポジションと同じ宿命を負っています。つまり、米ドル円下げ相場では含み損となるということです。この含み損も、現在値で米ドル円買いポジションを作ったよりは少なくて済むのですが、10円・20円の円高となればそれなりの含み損となりえます。このリスクは、資金管理や損きりで臨機応変に対応していきます。この戦略での大切な条件は、プットオプション売りの権利行使価格を現在値よりも安値を選ぶことです。こうすることで短期的に円高になりそうだと思ったときには、「現在値よりも安値で米ドル円買いポジションを作る布石」としてFXオプションが使えることになります。まあ、この説明は実際にポジションを作って、その推移を見ていかないとわからない部分もあります。今後も、この戦略で作ったポジション状況をお見せしながら、解説させていただきます。米ドル円三方よし戦略 FXオプション保有ポジション状況ここで確認して頂きたいこと。ここでは、現実のポジションをもとに、プットオプション売りの2つのポイントを解説させていただきます。下げ相場:含み損を抑制する効果がどのようなものか上げ相場:利益が限定されるということがどのようなものか参考記事:FXオプションの含み損抑制効果と測定のための基礎資料(米ドル円)つまり、相場が下落したときにFXでの含み損よりも小さくなる、または利益になってしまうという特徴です。現在「米ドル円三方良し戦略」で保有中のポジションがこちらです。米ドル円三方よし戦略で保有中のFXオプションポジションは、4本あります。3本が米ドル円プットオプション売り(FXの米ドル円買いポジションと似た性質を持つポジション)、残り1本がプットオプション売り⇒FXの米ドル円買いとなったポジションです。米ドル円現在値は106.093円です。米ドル円プットオプション売り 1本目先程の画像、下から3つ目のポジションです。作成日:2019年3月21日FXオプション内容:米ドル円 プットオプション売り作成時点の米ドル円:110.740円権利行使価格:110.00権利行使期日:9月4日売買数量10万通貨プレミアム:2.358利益上限:2.358×10万通貨=235,800円プレミアム現在値は4.147です。2019年8月8日現在、このポジションの損益状況項目損益プレミアム受取利益235,800円含み損ー414,700円差引損益ー178,900円table.tbl_hrjz{table-layout:fixed;border-collapse: collapse;}table.tbl_hrjz{width:100%;}table.tbl_hrjz td{padding:5px;background-color:#FFFFFF;}table.tbl_hrjz th.colh{padding:5px;background-color:#4682B4;color:#FFF;}table.tbl_hrjz,table.tbl_hrjz td,table.tbl_hrjz th{border:solid 1px #C0C0C0;}米ドル円110.74円のポジションですので、米ドル円現在値106.093円は4.647円下落している状況です。FXポジションであれば464,700円の含み損となるところですが、現在178,900円の含み損で済んでいます。米ドル円プットオプション売り 2本目下から2番目のポジションです。作成日:2019年4月26日FXオプション内容:米ドル円 プットオプション売り作成時点の米ドル円:111.600円権利行使価格:111.00円権利行使期日:10月9日売買数量10万通貨プレミアム:2.046利益上限:2.046×10万通貨=204,600円プレミアム現在値は5.448です。2019年8月8日現在、このポジションの損益状況項目損益プレミアム受取利益204,600円含み損ー544,800円差引損益-340,200円ポジションを作ったときの米ドル円値は111.60円でした。111.60-現在値106.093円ですので、そこから5.502円下落しています。10万通貨のFX買いポジションであれば550,200円の含み損となっているはずのポジションです。それが340,200円に抑制されています。米ドル円プットオプション売り 3本目一番したのポジションです。作成日:2019年7月5日FXオプション内容:米ドル円 プットオプション売り作成時点の米ドル円:107,825円権利行使価格:107.00円権利行使期日:11月6日売買数量3万通貨プレミアム:1.547利益上限:1,547×3万通貨=46,410円プレミアム現在値は2.530です。2019年8月8日現在、このポジションの損益状況項目損益プレミアム受取利益46,410円含み損ー75,900円差引損益ー29,490円このポジションは、作成時の米ドル円値107.825円です。現在値は、106.093円ですので、1.732の下落です。売買数量3万通貨ですので、FXポジションであれば51,960円の含み損となっているところです。FXポジション編先程の画像の一番上がプットオプション売り権利行使日後に発生した米ドル円買いポジションです。米ドル円買いポジション 5万通貨単純な米ドル円買いポジション5万通貨です。発生日:8月7日FXポジション内容;米ドル円買い数量:5万通貨8月8日の米ドル円値 106.093円このポジションは、「米ドル円上昇まで待って利益確定」か「時期をみてFXオプションに切り替える」のどちらかで対応する予定です。出来る限り、「買い平均を低くする」ことと「利益を増やせる形」を意識して次の一手を考えていきます。ここまでの利益確定分成績この戦略での総合成績です。項目損益FXオプション部分オプション損益FXオプション損益(保有中)559,710円FXオプション損益(終了分)23,170円①FXオプション合計損益582,880円FX部分FX損益FXスワップポイント受取累計15,320円FX売買損益-91,630円②FX損益合計-76,310円総合計総損益(①+②)総損益506,570円table.tbl_yjno{table-layout:fixed;border-collapse: collapse;}table.tbl_yjno{width:100%;}table.tbl_yjno td{padding:5px;background-color:#FFFFFF;}table.tbl_yjno th.colh{padding:5px;background-color:#4682B4;color:#FFF;}table.tbl_yjno,table.tbl_yjno td,table.tbl_yjno th{border:solid 1px #C0C0C0;}ここまで利益確定した合計金額が、(①+②)総損益の金額です。まとめと今後の予定保有中のFXオプション、9月4日に期日のポジションがあります。このポジションは、期日までずっと保有し続ける予定でいます。このままいけば、FX口座で米ドル円買いポジションが発生することになります。現在の5万通貨と合計すると15万通貨の買いポジションです。もしそうなれば、状況をみながら「FXオプションに切り替える」などの措置を取っていきます。ここのところ米ドル円の値動きが大きくなってきています。為替の変動が大きくなってくると「ボラティリティ」が高くなり、FXオプションのプレミアムも上昇傾向となります。つまり「売りで大きな利益を得やすくなる」ということです。その意味では、チャンスかもしれません。大きな下落を意識しながら手堅くやっていければと思っています。「売り」「買い」の両方が出来るFXオプション取引を提供しているのは、日本ではサクゾバンク証券のみです。FXオプション口座は、FX口座開設後に手続きできます。FXオプション運用の主要ページFXオプションの特徴と運用状況FXオプションについて米ドル円三方よし戦略 FXオプション運用記録含み損抑制効果とその「限界」のまとめ FXオプションリスクサイト内他記事お気楽FX 相場生活入門トップページ

参照元:お気楽FX 相場生活入門編

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