FOMC前までレンジ相場か。でも、今後は 円高圧力がかかりやすい。そのワケとは?
2019-07-19
7月の終わりには、FOMC(米連邦公開市場委員会)を控えているということもあり、当面は様子見の相場が続くと思っています。これから10日間ぐらいは、基本的には、まだレンジ相場が続くのではないでしょうか。
ここ最近の動きから大きく逸脱するようなことは、恐らくないと思うので、そこから考えると、米ドル/円のレンジとしては106.70~108.70円、ユーロ/米ドルも1.1170~1.1330ドル程度かなと考えています。
米ドル/円 日足(出所:TradingView)
ユーロ/米ドル 日足(出所:TradingView)
この想定レンジの中で、売り買いの戦略を立てるということになります。
■緩和余地が大きい米国と緩和余地が狭い日本 さて、今回は今後の展開を考えてみます。
まず、FOMCですが、これに関しては今のところ、恐らく0.25%の利下げを実施するのではないかと予想しています。その場合は、市場の想定通りなので、相場への影響はあまりないだろうと考えています。
むしろ、市場はその次の利下げがいつになるのかに注目をすると思うので、声明文の内容やパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言に注目が集まるでしょう。
さらなる利下げを示唆する発言が出てくれば、米ドル安に反応する可能性は非常に高くなってくると思っています。
FOMCでは、すでに予想されている0.25%の利下げよりも、その次の利下げがいつになるのかに注目が集まると思われる。パウエルFRB議長がさらなる利下げを示唆すれば、米ドル安に反応する可能性は非常に高い (C)Bloomberg/Getty Images News
もし今回、利下げを見送るようなことがあれば、米ドルはかなり上昇すると思いますが、その可能性は極めて低いでしょう。
ただ、現在の世界全体の景気状況を見ると、各国とも金融を緩める方向に向かうのは間違いありません。
その場合、もっとも緩和の余地が大きい国は、現在の金利水準が高い米国で、もっとも緩和の余地が狭いのが日本です。
そうなると、金融政策という面で考えると、やはり円高圧力がかかりやすいということになると思っています。
次に、参議院議員選挙が終わると、いよいよ日米貿易交渉が…