7月FOMCでの0.50%利下げ予測が再燃! ドル/円は目先104円台、中期的に100円へ
2019-07-11
今週(7月8日~)、マーケットの注目を集めていたFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長の議会証言。
パウエル議長はまず、「労働市場は健全な一方、中国との貿易戦争などのリスクが存在する」と指摘。これは、今月(7月)のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げに踏み切る可能性を示唆したことになります。
加えて、「6月の米雇用統計の伸びが市場予想を上回ったことが金融当局の見方を変えたか?」との質門には「答えはノーだ!」と明確に返答。
7月FOMCで利下げに踏み切る可能性を示唆したパウエルFRB議長。6月の雇用統計は市場予想を上回ったが、これが金融当局の見方を変えたかとの質問に「ノー!」と回答 (C)Bloomberg/Getty Images News
結果、今月(7月)のFOMCでの利下げ織り込み度が再び上昇。
ブルームバーグによれば、0.25%の利下げの織り込み度は100%で変わらず。
特筆すべきは、0.50%の利下げ織り込み度が24.5%まで急上昇していること(0.50%の利下げ織り込み度は、7月5日(金)の米雇用統計の結果を受けて、一時、ゼロ%まで急低下していました)。
これは、米国株が史上最高値圏内で推移している局面で、0.50%もの利下げを予測しているマーケット参加者が増えていることを意味します。
■モルガン・スタンレーは、7月FOMCでの0.50%利下げを予測 そして、パウエル議長の議会証言を受けて、即座にモルガンスタンレーのエコノミストが弱気なコメントを発表。
米当局は7月に0.5ポイント利下げへ、モルガン・スタンレーが予想
モルガン・スタンレーは米連邦公開市場委員会(FOMC)が7月に0.5ポイントの利下げをすると予想している。
出所:Bloomberg
米金利先物市場では0.50%の利下げ予測が高まっていますが、今回はモルガン・スタンレーも0.50%の利下げを予測したこともあり、米金利は低下。
米長期金利(10年物国債利回り) 1時間足(出所:Bloomberg)
結果、米ドルは下落。
本稿執筆時点で、米ドル/円は一時、107.86円へ、ユーロ/米ドルも反発していますが、ECB(欧州中央銀行)の緩和期待が根強くあり、上昇は緩慢。
米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
結果、ユーロ/円が121円台後半に下落しました。
ユーロ/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 4時間足)
米ドルに関しては、一部の…