令和とともに、円高から円安にシフトか? 平成の終焉間近。米ドル/円相場を振り返る

■オセアニア通貨は続落! NZドルに続いて豪ドルも みなさん、こんにちは。
 今週(4月22日~)の為替市場で動意を見せているのがオセアニア通貨です。
 まず、このコラムで何度かピックアップしているNZドルは、今週(4月22日~)も続落。
【参考記事】
●NZ中銀のハト派への転換は何を意味する? 混迷するブレグジットの行方が今後の鍵に(3月28日、西原宏一)
●GW相場が米ドル/円を買う好機になるか!? 利下げ予想のあるNZドルは売り継続で!(4月18日、西原宏一)
 NZドル/米ドルは、0.6582ドルまで、NZドル/円は73.66円まで続落。
NZドル/米ドル 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/米ドル 4時間足)
NZドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/円 4時間足)
 そして、今週(4月22日~)、下落が鮮明となったのが豪ドルです。
 4月24日(水)に発表された豪州の第1四半期・CPIが予想以上に鈍化したことで、豪州の国債利回りは急低下。
豪長期金利(10年物国債利回り) 日足(出所:Bloomberg)
 RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])の利下げ観測も急速に強まり、5月7日(火)に予定されている、RBA理事会の利下げ確率は56.1%まで上昇。
 連れて、続伸していた豪ドル/NZドルも反落。
豪ドル/NZドル 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/NZドル 日足)
 豪ドル/米ドルは0.7004ドルまで、豪ドル/円は78.39円まで反落しました。
豪ドル/米ドル 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 4時間足)
豪ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 4時間足)
 結果、本邦のゴールデンウィーク明けに向けて、オセアニア通貨は要注意。
 前回のコラムの確認になりますが、5月8日(水)にRBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])が利下げする公算は高いまま。
【参考記事】
●GW相場が米ドル/円を買う好機になるか!? 利下げ予想のあるNZドルは売り継続で!(4月18日、西原宏一)
 その前日(5月7日)に、RBAが利下げに踏み切る思惑も高まったことから、5月初旬に向け、NZドルのみならず、豪ドルの下値余地が拡大していることに注目です。
■平成時代がまもなく終焉…米ドル/円相場を振り返る さて、今回のコラムでは、元号が「令和」に変わることをきっかけに、長期に渡っての米ドル/円の動きを検証してみたいと思います。
 今月(4月)で終わろうとしている、30年にも渡る平成の時代は、1989年から2019年。
 以下の米ドル/円の月足チャートを見るとわかるように、1990年に160円台だったものが、79.75円(1995年4月安値)や、75.35円(2011年10月安値)を経て、現在も112円付近にあるということは、平成は円高の歴史だったとも言えます。
米ドル/円 月足(出所:Bloomberg)
 平成が始まった1989年の日本は、バブル経済のピークであり、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と持ち上げられていました。
 日経平均は4万円に手が届きそうになり(最高値は1989年12月29日につけた3万8915円)、5万円以上を予想するエコノミストも多くいました。
日経平均 月足(出所:Bloomberg)
 ただ、そうした好景気は…

参照元:ザイFX! 西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

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