ロスカット・マージンコール

1○ロスカットとは
全ての資産(決済をしていない部分での含み損を含む)に対しての損失部分が一定値(会社により異なります)を超えた時に強制的に決済されることです。
FXにはレバレッジを高くかけることにより、損益を数倍にすることができます。その反面、株のようにストップ高・ストップ安のような仕組みがありませんので、果てしなく損益が膨らむことがありえます。
つまり、証拠金を超えた損失まで膨らむことも有り得ます。そのようなリスクを避ける為に、損失が一定を超えたら強制的に決済をし損失を食い止める仕組みになります。

【ロスカットが証拠金維持率25%の場合】
1ドル100円で1万ドルポジション(証拠金10万円)⇒1ドル92.5円に変動=-7.5万円
このような場合(証拠金維持率が25%時ロスカットの場合)に強制的に決済されます。

※ロスカットラインは各社によって違います。

 

○マージンコール
 FXではレバレッジにより自己資産以上の取引が可能になります。その分損益も膨らむことになります。為替の急激な変動により損失が膨らんだ場合にロスカットが適用される前に、警告をならすことを「マージンコール」と言います。
マージンコールの値は各社によって違いますが、証拠金維持率が50~70%を下回った場合です。FX会社から「追加証拠金をいれないとロスカットします」との警告になります。取引会社の中にはマージンコールを設けてないところもありますので、ご注意下さい。

【マージンコールが証拠金維持率50%の場合】
1ドル100円で1万ドルポジション(証拠金10万円)⇒1ドル95円に変動=-5万円
このような場合にマージンコールがかかります。

※マージンコール値は各社によって違います。

 

○証拠金維持率
マージンコールやロスカットの基準となる値。各社により計算式など値が違ってきます。しっかり確認をしてロスカットを避けるようしましょう。

 

○ロスカット回避の為に
ロスカットがされるのは、各会社で定められている値が下回った時です。こちらを下回らなければ取引は続けることができます。証拠金維持率を上げるために回避する方法としては二つ。

・証拠金を追加する
・他のポジションを決済する
・怪しい時間他には取引をしない

追加するにも限度があります。自己管理をしっかりすることがFX取引には重要なポイントになります。

 

○ロスカットの危ない時間帯

・ストップ狩りが狙われる時間帯
ストップ狩りとは大口トレーダーが価格を上げたり下げたりして、多くの人がロスカットを入れているラインまで値を動かしてロスカットをさせることです。そのストップ狩りが多い時間帯はいくつかあります。
一つは相場の流動性が落ちる時間帯。ニューヨーク市場の終盤からオセアニア市場までの時間帯やアジア市場の後半からロンドン市場がはじまる時間帯に発生することが多くあります。
二つ目は経済指標発表やニュース報道前。この時間帯は発表が終わるまで様子をみるトレーダーが多くなる時間帯です。つまり相場の流動性が落ちます。このような時間帯にストップ狩りが行われることがあります。
三つ目は銀行が休みの日。主要な国の休日で銀行が休みの日です。国により違ってきますが、夏休み期間、クリスマス、元旦などは相場の流動性が落ちます。このような時期にストップ狩りが行われることがあります。
このような時間帯の特徴としては、価格が極端に動かなくなったり、逆に相場が短時間に乱高下する時に発生しやすいです。トレードを長く経験してくると変な動きに気づいてきます。経験による判断が大きいところになります。

・月曜日の朝
FXは平日は休まず24時間動いています。ただし、土日はクローズします。つまりニューヨーク時間の午後5時(日本時間の朝4or5時)から月曜の朝まではクローズしています。
ただし、月曜の朝4or5時から朝6時or7時の時間帯は個人投資家が取り扱えない時間帯が存在します。多くの個人投資家は朝6時or7時からの取引になりますので、この空白の二時間で仕掛け的な売買が行われることが多くあります。
このような時間帯対策には計画に基づいたロスカット設定をすることをおすすめします。または、初心者の方でしたらポジションを持たないことも視野にいれて下さい。