米国の保護貿易政策は今後のユーロ/円に 影響大!?安値更新の可能性あり、買いはNG

■ユーロ/円は月足でレジスタンスラインに従って下落した 今回はユーロ/円の分析を行なう。まずは、月足チャートをご覧いただきたい。
ユーロ/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 ユーロ/円は、2008年に約170円(正確には、169.95円)の高値を付けてから、下落に転じた。
 そして、月足チャートで見ると、レジスタンス・ライン「緑の破線」に従って下落した、と考える。
 2012年11月に、中長期のレジスタンス・ライン「緑の破線」を、明確に上に抜け、「買いシグナル」を発した、と考える。
 2014年10月31日(金)に、日銀が追加の金融緩和策を発表したことを材料に、ユーロ/円が急騰した。
 それで、その時点での直前の安値(134円台前半)に合わせて、サポート・ライン「赤の破線」を表示した。
ユーロ/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 高値150.00円近辺(149.75-80円水準)を付けるまでは、このサポート・ライン「赤の破線」に従って上昇した、と考える。
 2015年1月15日(木)の急落で、このサポート・ライン「赤の破線」を割り込んだ。「売りシグナル」を発した、と考える。
 この時点(2015年1月15日の時点)で、ユーロ/円が、トレンド転換した可能性がある、と考えた。
 つまり、ユーロ/円の94円台から150円近辺まで上昇した期間が、
「上昇トレンド」であり、150円近辺がピーク(最高値)で、「下落トレンド」に転換している可能性がある、ということだ。
 ユーロ/円は、この「売りシグナル」に従い、126.00円近辺まで下落した。しかし、126.00円近辺を底に、反転して、大きく急騰している。それで、新たに、サポート・ライン「緑の破線」を表示した。
ユーロ/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 126円台からの反転、大きな上昇で、ユーロ/円のトレンドは、判然としなくなった(つまり、はっきりしなくなった、わからなくなった)、と考えた。
■2015年1月15日(木)の急落で下落トレンドに転換していた 2015年4月以降の値動きでは、ユーロ/円は126円台にまで急落し、そして、141円台に急騰した。
 それで、上述のとおりに下落トレンドなのか否か、判然としなくなったのだが、月足チャートを見てのとおりに、ユーロ/円は、サポート・ライン「緑の破線」を割り込み、改めて「売りシグナル」を発した、と考える。
ユーロ/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 そして、126.00円近辺の従来の安値を割り込んだので、「サポート・ライン『赤の破線』を割り込んだ時点で、下落トレンドに転換した」ことを確認できた、と考える。
 つまり、ユーロ/円は2015年1月15日(木)の急落で、「下落トレンド」に転換した、と考える。
■126円を上抜け氏、再び上昇トレンドに転換した? 高値150.00円近辺(正確には、149.75-80円水準)から、大きく下落したので、レジスタンス・ライン「緑の破線」を加筆した。
ユーロ/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 月足チャートを見てのとおりに、ユーロ/円は、このレジスタンス・ライン「緑の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
 トレンド転換(下落トレンドから上昇トレンドに転換)の可能性を考える必要がある。重要なチャート・ポイント126.00円を上に抜けたので、トレンド転換が起きた、と考える。
 126.00円を上に抜けて、大きく上昇したので、サポート・ライン「青の破線(太線)」を表示した。
 少し気が早いのだが、レジスタンス・ライン「ピンクの破線(太線)」を表示した。
 目先のユーロ/円は、137.50円近辺の高値から、大きく急落している。このまま下落すると、ユーロ/円は、サポート・ライン「青の破線(太線)」とレジスタンス・ライン「ピンクの破線(太線)」で、大きな三角保ち合い(ウェッジ)を形成している可能性がある。
 ただし、改めて、このレジスタンス・ライン「ピンクの破線(太線)」を上に抜ける場合は、ユーロ/円が、上昇トレンドにあることを確認することになる。
 続いて、週足チャートをご覧いただき…

参照元:ザイFX! 松田哲の「FX一刀両断!」

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