トランプ政権がまた米ドル安を容認した!? ドル/円は106円台~108円台へレンジ入りか

■大混乱はいったん、落ち着いたけど… 米国の長期金利の上昇に端を発した金融市場の大混乱は、いったん、落ち着きを見せています。
米長期金利(米10年債利回り) 日足(出所:Bloomberg)
NYダウ 日足(出所:Bloomberg)
VIX指数(恐怖指数) 日足(出所:Bloomberg)
 ただ、そこから大幅に回復する気配はあまり見られない状態にあります。
 その背景にあるのは、やはり、世界中が超金融緩和政策からの脱出を順番に展開していく時期にきているという認識が、市場に広がっているからではないかと思います。
 そういう意味においては、まだまだ、市場から不安感が払しょくされることはないだろうと推測できます。
■また米ドル安誘導!? 円安へ向かうムード低下 そんな中で、いくつかのニュースも出てきています。
 まず、米国です。
 トランプ政権は、2月21日(水)に大統領経済報告を発表しました。その中に、「貿易収支の不均衡を是正する1つの重要な手法は為替相場の調整」という記述があります。
 ダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)のときに、ムニューシン米財務長官が同じような発言をしたことで円高が加速し、その後、発言の釈明に追われるということがありました。
【参考記事】
●ファンド勢は米ドル安政策への転換を察知していた!? 今後は神経質な動きに警戒を!(1月25日、今井雅人)
●ムニューシン財務長官のドル安歓迎発言はやっぱり本音? ドル/円は105円目指す過程(2月1日、西原宏一)
1月24日(水)にムニューシン米財務長官が米ドル安容認と受け取れる発言をしたため、為替相場は米ドル安・円高の展開となり、米ドル/円が110円を割り込んだ経緯があったが… (C)Bloomberg/Getty Images
 それが大統領経済報告に書き込まれたということで、今後、またトランプ政権の要人から同様の発言があるのではないかという見方が広がったと思います。
 そういう意味において、混乱が終わったので、これからまた円安へ向かう、というムードが低下してしまっています。
世界の通貨VS円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 4時間足)
 2つ目は、EU(欧州連合)です。1月25日(木)に開催された…

参照元:ザイFX! 今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

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