ドル/円下げ止まりを示唆するサインとは? ユーロ/円は中期的に140円を目指す動きに
2017-09-14
先週、9月8(金)までのマーケットはリスクオフ一色。
・9月9日(土)は北朝鮮の建国記念日
・9月11日(月)は米国の同時多発テロがあった日
・9月11日(月)は国連安保理で北朝鮮への制裁決議
そのため、9月8日(金)はリスクオフ一色となりました。
米ドル/円は、節目の108.00円を抜けて一時107.32円まで急落し、警戒モード一色で週末を迎えます。
米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
■週明け以降も北朝鮮は動かず…。ドル/円は110円台後半へ しかし、週を明けても北朝鮮からのアクションはなし。
9月11日(月)も何も起こらず…。そうした中、国連安保理で北朝鮮への制裁決議案は全会一致で採決されました。
内容は中国、ロシアに譲歩したことでかなり融和的になっており、骨抜きという見方もありますが、全会一致で採決されたことは大きな進歩。
これで北朝鮮が何か起こせば、制裁をもっと強化する流れになるのでしょう。
結果、米ドル/円の108.00円割れは「陰の極」となり、107円台は9月8日(金)の欧米市場のみで示現したものとなりました。
そして、今週(9月11日~)の東京市場ではギャップアップとなり、東京市場の参加者は107円台を見ることなく反発。
米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
その後の米ドル/円は、押し目らしい押し目もなく続伸し、一時110.73円まで急伸しています。
■米ドル/円が下げ止まったことを示唆する2つの理由 この一連の流れは、米ドル/円の下落トレンドのいったんの終焉を意味します。
まず、(1)ベアトラップ(※)です。
(※編集部注:「ベアトラップ」とは、安値を更新して下落トレンド継続になると思われたのに、それが反転上昇すること)
米ドル/円は、2017年を通してマーケットが何度トライしても割り込めなかった108.00円という重要な節目をいったん割り込んだのですが、週超えではギャップアップして108円台でスタート。
これがベアトラップとなり、米ドル/円は下げ止まったことを意味します。
米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
次に、(2)アイランドリバーサル(※)です。
(※編集部注:アイランドリバーサルとは、窓を開けた後に相場が反転し、再び窓を開けて元の水準へ戻った際に形成される「離れ小島」の様な形のこと)
前述のように、9月8日(金)の欧米市場でのみ示現した米ドル/円の107円台ですが、週明け(9月11日)のマーケットが108円台で始まったため、107円台は「離れ小島」に。典型的なアイランドリバーサルとなり、ボトムアウトを示唆しています。
米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
この2点から、米ドル/円は108.00円レベルで当面ボトムアウト。
米ドル/円は米税制改革の行方が好転していることからも…