目先上昇中の豪ドル/円だが大局で下落は 変わらず、上昇が止まってから「売り」で!
2017-07-05
月足チャートを見ると、一番右のサポート・ライン「緑の破線」に沿った上昇が続いた結果、「紫の破線」で示した「下値72円-上値90円のボックス相場」を上に抜けて、「買いシグナル」を点灯させて上昇したことがわかる。
豪ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
この「買いシグナル」で、豪ドル/円は、105円台の高値を付けているが、105円台から86円台にまで大きく急落している。
86円台からは、再び大きく反発(上昇)して、102円台後半の高値を付けている。
俯瞰すると、豪ドル/円は、「赤の破線」で示したボックス相場を形成したと考える。このボックス相場「赤の破線」に注目するべき、と考えていた。
豪ドル/円は、まず、右端のサポート・ライン「緑の破線」を割り込んで、最初の「売りシグナル」を発した、と考える。
そして、この「売りシグナル」が発せられた時点でのターゲットは、
このボックス相場「赤の破線」の下限(86.00円近辺)であったと考える。
■2015年の動きは2007年、2008年頃の値動きに似ている 焦点を2007年、2008年頃の値動きに向ける。豪ドル/円は「ピンクの破線」でボックス相場を形成した、と考える。
豪ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
この頃は、ボックス相場「ピンクの破線」の内側で、サポート・ライン「緑の破線」を下に抜けて、「売りシグナル」を何回か発したのだが、その都度、反発(上昇)している。
しかし、最終的には、ボックス相場「ピンクの破線」を下に抜けて、明確な「売りシグナル」を発し、その後、大きく下落した。
このボックス相場「ピンクの破線」の値動きと、ボックス相場「赤の破線」の値動きが、よく似ている、と感じていた。つまり、時間が経過すると、ボックス相場「赤の破線」を割り込むことで明確な「売りシグナル」を発することになるのではないか、と考えていたわけだ。
月足チャートを見てのとおりに、ボックス相場「赤の破線」の下限(86.00円近辺)を割り込み、明確な「売りシグナル」を発したと考える。
難しく考える必要もないので、単純に従来の安値(86.00円近辺)を更新したので「売りシグナル」を発した、と考えてもかまわない。大きな「ダブル・トップ」を形成して、「売りシグナル」を発した、とも言える。
2番天井の102円台を起点にしたレジスタンス・ライン「緑の破線」を表示した。
このレジスタンス・ラインの引き方次第では、このレジスタンス・ラインを上に抜け、「買いシグナル」を発した、と考えることもできる。
しかし、大局では、トレンド転換は起こっておらず、「下落トレンド」が持続している、と考えるので、このレジスタンス・ライン「緑の破線」の傾きを緩やかに修正した。
そして、ボックス相場「茶色の破線」を表示した。
豪ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
ボックス相場「茶色の破線」の上限は91.00円近辺、下限は72.00円近辺、と考える。
ただし、豪ドル/円が高値を更新する場合は、改めてトレンド転換の可能性を考える必要がある。
今のところ、米国大統領選挙後の急上昇で、87円台の高値を付けている。
86.00円近辺が、過去の重要なチャート・ポイントだったので、その水準近辺で、いったん上値を抑えられた格好だ。
■週足では2009年半ばから2012年までボックス相場 続いて、週足チャートをご覧いただきたい。豪ドル/円は2009年半ばから2012年までの期間、「緑の破線」で示した「下値72円-上値90円の18円幅のボックス相場」を作った。
豪ドル/円 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
上の週足チャートは、2010年の後半頃からの表示だ。つまり、このボックス相場「緑の破線」は、もっと横に長いものである。言い換えれば、かなり期間の長いボックス相場を形成した、ということだ。
2013年の初めに、このボックス相場を上に抜けたことで「買いシグナル」を発して、上昇を始めた。
ボックス相場のセオリーに従うならば、ボックス相場上抜けの場合は、上限からボックス相場の値幅分上昇したところがターゲットになる。
このケースでは、上限が90.00円、ボックス相場の値幅が18円だから、ターゲットは、108円になる。しかし、すでにこのターゲットは達成したと考える。
この時点での高値は、105円台半ば(105.40円-50円)程度だ。ターゲットは108円程度なので、まだ2円ほど余地がある、と考える人もいることだろう。
しかし、チャート分析でのターゲットは、そのような厳密なものではなく、「だいたいこのくらい」といった「いいかげんなもの、大まかなもの」だ。
■サポートラインとボックス相場下限を割り込み… 豪ドル/円は105円台の高値から下落に転じ、「紫の破線」で示したボックス相場を形成した、と考える。
豪ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
そして、ボックス相場「紫の破線」の上限を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
月足チャートに表示したボックス相場「赤の破線」を、週足チャートにも同じように「赤の破線」で表示した。
豪ドル/円は、サポート・ライン「青の破線」を割り込んで、「売りシグナル」を発した、と考える。
そして、ボックス相場「赤の破線」の下限(86.00円近辺)を割り込み、新たな「売りシグナル」を発した、と考える。
この「売りシグナル」に従い、82.00円近辺まで下落したが、82.00円近辺から反転、急上昇している。
この反転急上昇で、90円台まで大きく反発したが…