日米首脳会談最大の注目は為替の議論が あるかないか。米ドル/円は110円まで下落も
2017-02-09
当初、トランプ氏の経済政策は米国への資金還流を促し、さらにインフレ傾向になって米金利も上昇していくことから、米ドル高に向かうという見方が市場でも大半を占めるようになっていました。
トランプ氏の経済政策で、為替は米ドル高に向かうとの見方が大半を占めるようになっていたが… (C)Chip Somodevilla/Getty Images
しかし、その後、トランプ米大統領本人や政権幹部から、日本は通貨安誘導をしているとか、現在の米ドルは高すぎるとか、あるいは今後、日米の二国間通商交渉を行い、その中に為替条項を入れるとか、円高圧力がかかるような発言が相次いで飛び出しました。
そのことで市場の雰囲気が一変して、米ドル/円も一時、111円台半ばまで米ドル安・円高が進行しています。
米ドル/円 4時間足(出所:Bloomberg)
■為替の話が出なければ、米ドル/円は上昇しそう さて、日米首脳会談の結果はどうなるか?
最大の注目点は、為替相場についての議論がなされるかどうかということです。
このテーマが持ち出された場合、トランプ米大統領は日本側がどんな説明をしても、納得することはないでしょう。
しかし、日本側が為替以外の点でトランプ米大統領を満足させるような経済パッケージを示せれば、今回は為替の話はしないようにするという姿勢に変わる可能性はあります。もし、為替の話が出なければ、会談後に米ドル/円はある程度、上昇する公算が高いと考えています。
米ドル/円 日足(出所:Bloomberg)
【参考記事】
●「本当にやるの!?」 トランプ氏に市場困惑! 日米首脳会談で、まともな理屈は通じるか(2月2日、今井雅人)
しかし、すべてはトランプ米大統領次第…