トランプ相場で「米国買い」状態だがすべて 憶測による値動き。崩れる局面あるかも…
2016-11-17
簡単に言えば、金利高・株高・米ドル高という流れです。「米国買い」と言っても良いような現象です。株式市場にいたっては、連日史上最高値を更新し続けています。
米長期金利(米10年債利回り) 日足 (出所:CQG)
NYダウ 日足(出所:CQG)
米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
前回のコラム以降、なぜこれほどまでに市場が反応しているのか? 正直、よく理解できません。
【参考記事】
●トランプ大統領誕生で暴落後に株高・円安へ!だが、トレンドを作ると考えるのは早計!?(11月10日、今井雅人)
■当初の予想と逆。NYダウ、取引時間中の最高値更新! 市場関係者の多くは、トランプ氏が勝利したら、株価は急落して米ドルも下落すると予想していました。
トランプ氏が勝利すると、株価は急落して米ドルも下落する! なんて…実際のマーケットは、そんな市場関係者の当初の予想を盛大に裏切る展開に (C)Scott Olson/Getty Images
しかし、前回のコラムで紹介したとおり、大統領選の開票が進み、トランプ氏のリードに安定感が見えると、まったく逆の反応をしてしまっています。
【参考記事】
●トランプ大統領誕生で暴落後に株高・円安へ!だが、トレンドを作ると考えるのは早計!?(11月10日、今井雅人)
ここ最近の動きを見ていると、世界中のヘッジファンドが一番のプレーヤーです。彼らは、債券を売り、株を買い、そして米ドル、特に米ドル/円を買いまくっています。
米10年債利回りは、11月14日(月)に一時2.3006%まで急騰。ダウ平均も同日、1万8934.05ドルまで上昇し、史上最高値を更新しました。
米ドル/円は、11月16日(水)のNY市場で一時109.758円まで急速に値を上げていますが、こんなに簡単に態度を変えられるものなのかと、かなりびっくりしています。
■米長期金利上昇の背景とは? ここまでの相場は、かなり憶測によるものであります。
まず、トランプ氏は積極的な財政出動をすると言っており、これは、株式市場にも好材料と受け止められています。減税を実施するという政策を打ち出していますが、これもまた、株価にはプラス材料です。
財政出動を積極的に行うと、長期金利は上昇する傾向にあります。また、景気が良くなれば、利上げの可能性も高まるので、ますます長期金利には上昇圧力がかかります。
長期金利が急上昇している背景は、そうした期待によるものでしょう。
米ドルに関しては…