
この記事の要点
- トランプ米大統領、AI統括の新組織「SIF」を創設
- リップル提訴の元SEC委員長がAI政策の指揮に
トランプ氏、AI統括組織「SIF」を創設
ドナルド・トランプ米大統領は2026年10月4日、自身のSNS「Truth Social」への投稿で、AI(人工知能)分野における連邦政府の取り組みを調整する新組織「スーパーインテリジェンス・フォース(SIF、超知能部隊)」の設立を発表しました。
SIFは米国が「スーパーインテリジェンス(超知能)」分野で世界を主導し続けることを目的に、消費者や公益団体、宗教団体、重要インフラ事業者、AI企業などと連邦政府の連携を調整する役割を担うとしています。
その指揮には、SEC(米証券取引委員会)委員長時代に米Ripple(リップル)を提訴したジェイ・クレイトン国家情報長官(DNI)が加わり、仮想通貨規制を主導した人物が今度は米政権のAI政策に関与する形となります。
クレイトン氏とともに、アンドリュー・ファーガソン連邦取引委員会(FTC)委員長、エミル・マイケル研究・工学担当次官兼最高技術責任者(CTO)、スコット・クポール人事管理局(OPM)長官が指揮にあたります。
トランプ大統領は同投稿で、SIFが自身とスージー・ワイルズ首席補佐官に直接報告する体制で運営されると説明するとともに、超知能について「多くの人が産業革命やインターネットよりも大きいと述べている」と記し、米国がこの分野で主導権を維持する姿勢を示しました。
仮想通貨業界首脳とWH会合
リップル提訴の元SEC委員長、AIの司令塔に
退任直前、SECがXRP訴訟を提起
SIFの指揮に加わったクレイトン氏は、2017年5月から2020年12月までSEC(米証券取引委員会)委員長を務め、仮想通貨をめぐる規制にも深く関わってきました。
その任期末の2020年12月22日、SECは米Ripple(リップル)と同社幹部2名を相手取り、XRP(エックスアールピー)の販売が証券法に違反するとして訴訟を提起しています。
SECはこの訴訟で、同社がXRPを未登録の証券として販売し、13億ドル(約2,050億円)を調達したと主張しました。
クレイトン氏の退任直前に始まったこの訴訟はその後数年にわたって争われ、米国の仮想通貨(暗号資産)規制をめぐる代表的な法廷闘争の一つとなっています。
51対47で承認、DNIからSIF指揮へ
SEC委員長を退いたあと、クレイトン氏は投資会社や法律事務所で実務にあたり、2025年にはトランプ政権でニューヨーク南部地区連邦検事(代行)として政府に復帰しています。
その後、トランプ大統領はクレイトン氏を国家情報長官(DNI)に指名し、2026年7月28日には米上院が51対47の党派票で就任を承認しました。
DNI就任後は米国の情報機関を束ねる立場となり、SIFの設立によって国家情報分野に加えてAI政策の調整にも関与することになりました。
マスク氏らが署名、超知能合意からSIFへ
SIF設立に先立ち、トランプ大統領は2026年9月29日、ホワイトハウスに主要AI企業の経営者を集め、AIの安全管理をめぐる会合を開きました。
この会合では、Google(グーグル)のスンダー・ピチャイCEO、Anthropic(アンソロピック)のダリオ・アモデイCEO、Meta(メタ)のマーク・ザッカーバーグCEO、OpenAI(オープンAI)のグレッグ・ブロックマン社長、xAI(エックスAI)のイーロン・マスクCEO、NVIDIA(エヌビディア)のジェンスン・フアンCEOらが「ホワイトハウス超知能合意」に署名し、最先端AIを開発する企業に4つの安全基準を自主的に守るよう求めています。
トランプ大統領は同じ日に、連邦政府の公式文書などでAIを「スーパーインテリジェンス(超知能)」と呼ぶ方針を示す大統領令にも署名しました。
こうした超知能をめぐる企業側の安全管理と政府側の政策方針が示された後、10月4日にSIFの設立が発表され、連邦政府とAI企業などの調整を担う体制が新たに置かれることになりました。
仮想通貨詐欺対策に「民間サイバー部隊」
権限は未公表、仮想通貨とAI分野の行方に注目
米国ではAI政策の再編と並行して、ステーブルコインを含む仮想通貨分野でも新たな法制度の整備が進められています。
そのなかで、SEC委員長時代にリップル提訴を主導したクレイトン氏が国家情報長官としてSIFの指揮に加わり、仮想通貨規制とは異なる立場からAI政策にも関与することになりました。
ただし、SIFの具体的な権限や規制措置、各省庁との役割分担は現時点で公表されておらず、詳細は今後の政府発表で示される見通しです。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.70 円)
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Source:Truth Social投稿
サムネイル:AIによる生成画像






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